量子コンピュータは長期的には重要な技術となる可能性を秘めています。しかし現時点での期待は、実態を大きく上回っているのが実情です。基礎研究と人材育成への継続的な投資こそが、真の競争力の源泉です。はじめに本稿では、量子コンピュータをめぐる社会的期待と、研究者の実感との間に存在するギャップについて整理を試みます。対象として主に念頭に置いているのは、政策立案に携わる行政および立法関係者や、投資判断を行う企業経営者や投資家ですが、一般の皆さんにもぜひご覧いただきたいと思います。技術の詳細の解説よりも、意思決定に必要な「見通しの精度」を高めることを目的として、文章を構成しました。 近年、各国政府および企業による量子コンピュータへの投資が急速に拡大しています。その背景には、「今投資しなければ将来の競争において不利になるのではないか」という焦りに似た認識があるように見受けられます。しかし、研究の現場で共有
今年も3月16日からGTCが開催された。基調講演の模様はYouTubeで視聴できるが、今年の主な発表をまとめると、ハードウェアとしてはVera RubinとDGX Stationに加え、まったく予想していなかったGroq 3 LPXが発表された。 コンシューマー向けの話で言えばDLSS 5が目玉であるが、こちらはいずれKTU氏が解説するだろうから筆者のほうは置いておいてハードウェア側の話をしよう。今回はGroq 3 LPXを解説する。 突如発表されたNVIDIAとGroqの不可解なライセンス契約 事実上の買収か? 中心人物がこぞってNVIDIAへ移籍 最初にGroqについて。この連載でも582回と583回で補足する形で紹介したGroqのTSP(Tensor Streaming Processor)。今はTSPに代わりLPU(Language Processing Unit)という名称になっ
1. 疑問:異常に「太い」Pコア AppleのSoC(A/Mシリーズ)は、同世代の競合と比較して一貫した特徴を持つ。非常に高いシングルスレッドIPC(Instructions Per Cycle)を持つPコアを少数配置し、大量のコアで並列性を稼ぐアプローチを取らないという設計思想である。 iPhone 16 ProのA18 Proは2P+4Eの計6コア、MacBook AirのM4でも4P+6Eの10コアに過ぎない。一方、Armのリファレンスコアを採用するSnapdragon 8s Gen 3はCortex-X4×1+Cortex-A720×4+Cortex-A520×3の計8コアを1+4+3構成で搭載し、Intelのデスクトップ向けCore Ultra 200S(Arrow Lake)は最大でLion Cove 8P+Skymont 16E=24コアを詰め込む。モバイルSoCもPC向けC
Armが自社設計のCPU「AGI CPU」を発表 英Armは現地時間の3月24日にハイブリッド形式で「Arm Everywhere」と題するイベントを開催し、同社として初のCPUシリコン製品である「AGI CPU」を発表した。今回は、その発表を踏まえて、その内容をご紹介したい。 AGI CPUは2つのダイからなるチップレット構成となっており、TSMCの3nmプロセスで製造される(Photo01)。 Photo01:最初の製品という事もあってか、あまり冒険はしていない印象をうける 内部構造の話は今回ほとんどなされなかったが、現時点で仕様として示されているのはこんな感じである(Photo02)。 Photo02:L3があるのかどうか不明。無い可能性もありそうである。あとDDR5-8800となっているが、SOCAMM2(=LPDDR5x)を利用する事も可能かもしれない ひとつ気になるのは、パッケ
最上位SoC「Dimensity 9500」の立ち位置 Dimensity(ディメンシティ) 9500といえば2025年9月に発表されたばかりのハイエンドモバイルSoCである。厳密に言えば、今年1月にはDimensity 9500sが発表されているが、どちらも同じ3nm世代で製造のSoCとはいえ、ポジショニングとしてはDimensity 9500の方が上である。というよりもDimensity 9500sは前世代Dimensity 9400のリフレッシュ版である。 スペックを下表にまとめたが、DimensityがArmの最新のクライアント向けプラットフォームであるLumux CSS(Compute Sub System)を採用しているのに対し、Dimensity 9500sは前世代であるCSS for Clientを採用して構成されており、それもあってCPUやGPUが一世代前のものになってい
あまりキーボードに詳しいわけではありませんが、「KEEB_PD」を主催しているにるぽです。 まずは、KEEB_PDがどんなイベントなのかを簡単にご紹介します。 KEEB_PDは、毎週日曜日の19:00〜21:00にTwitter(X)上で開催されている、キーボード写真投稿イベントです。開催時間内に投稿された写真のうち、最も「いいね(ふぁぼ)」を集めた投稿が優勝となります。 イベントの雰囲気については、ハッシュタグ #KEEB_PD を見ていただければ、イメージしやすいと思います。 開催情報やルールの詳細については、公式アカウント @KEEB_PD にて告知していますので、そちらをご確認ください。 2025年1月5日(KEEB_PD_R231)から2025年12月28日(KEEB_PD_R282)まで、全52回を開催しました。 このレポートは @KEEB_PD アカウントのアーカイブから集計
Intelの新CPU「Core Ultra Series 3」の「Xe3 GPU」は,なぜ理論性能値を覆すほど高性能なのか? 実機でもRadeon 890Mを上回る ライター:西川善司 Core Ultra Series 3 既報のとおり,米国時間2026年1月5日にIntelは,開発コードネーム「Panther Lake」として知られてきた新型CPU「Core Ultra Series 3」を正式発表し,PCメーカー各社による搭載製品のお披露目も行った。 関連記事 新世代のノートPC向けSoC「Core Ultra Series 3」が登場。性能向上と長時間のバッテリー駆動を実現 米国時間2026年1月5日,IntelはノートPC向け新型SoC「Core Ultra Series 3」を正式発表した。前世代製品から,CPUコアと内蔵GPUのアーキテクチャを変更することで性能向上と,最大2
現在、彼らが扱うジャンルの中で最も勢いがあるのがカスタムキーボードで、今回の展示は単なるガジェット紹介ではなく、文化としての発信を意図したものである。 こうしたzFrontierの姿勢は、WePlayを運営するCiGA(中国インディーゲーム連盟)の理念とも深く共鳴している。CiGAもまた、大規模なイベントでありながらインディー魂を重んじ、商業主義よりも文化的普及を目的とする組織だからだ。 成長著しい中国市場の熱量が、こうした気概ある組織を育て、互いの尖ったマインドが共鳴した結果、今回の巨大なコラボレーションが実現したというわけだ。 深遠なるカスタムキーボードの世界筆者は職業柄、キーボードに対しては割とこだわりがあり、自宅では東プレのREALFORCE、ノートPCはLenovoのThinkPadを長年愛用している(後者のキーボードについては近年思うところもあるが)。 そんな筆者にとっても、Z
ミニPCではOSに、個人利用不可の「ボリュームライセンス(VL)」が使われていることがあります。そのままでも利用できますが、ライセンス違反の状態で使い続けることになり、なにかのトラブルが生じるかもしれません。またあるとき突然Windowsをアップデートできなくなるなどのリスクもあります。 購入したミニPCでボリュームライセンスが使われていた場合、早めに返品するか正規ライセンスに変更するかしてください。おすすめは、ショップに問い合わせて正規ライセンスをもらう方法です。この記事では、その流れについて解説します。 ※もらったライセンスが「見た目上は正規版に見える」だけのケースもありますが、その出所については調べようがないため、この記事では触れません。どうしても不安な場合は、自分で入手したライセンスのプロダクトキーを使ってください ※Windows以外のOSを自分でインストールするなら、そのまま使
キーボードの「QWERTY配列」はヒトにとっての尾てい骨ヒトの体には、進化的な意味での先祖にとっては役立っていたが、現在はあってもなくてもそれほど影響がないと考えられる、痕跡器官と呼ばれるものがいくつかある。 尾てい骨や親知らずなどがその例で、先祖にあたる四足歩行の動物や類人猿にとっては枝をつかんだり木の実を嚙み割ったりするために重要だったが、ヒトにとってはそれほど必要でない器官になっている。 同じように、コンピュータのキーボードにも「痕跡器官」がいくつかある。 キーの配列として最も普及しているQWERTY配列や、キーの位置が行ごとにすこしずつずれているロウスタッガード構造は、実はキーボードにとってはその構造である必然性が薄いのだが、キーボードの先祖であるタイプライターから引き継いでそのまま採用されているという意味で「痕跡器官」といってもよい。 人体について進化の過程から多くが説明できるの
DDR5の異常な価格急騰はなぜ起きた? 推測できるシナリオは:大原雄介のエレ・組み込みプレイバック(1/3 ページ) 2025年11月、DRAMおよびフラッシュメモリの価格高騰が始まった。特にDDR5の価格の上がり方は異常だ。背後に何があるのかを推測してみた。 DRAM価格が高騰 結果から言えば11月の最大のニュースはDRAM/フラッシュメモリの高騰が始まった、というあたりではないかと思う。既に記事はいくつか(例えば「LPDDRが足りない AIブームで価格高騰」)出ているが、ちょっと筆者なりに深堀りしてみたいと思う。 2025年6月の記事「DRAM業界をかき乱す中国勢、DDR4の供給の行方は?」で、DRAMメーカー大手3社(SK hynix/Samsung Electronics/Micron Technology)がDDR4の生産終了をアナウンスしたのに続き、CXMTまで生産中止という報
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