猫の主要な死因の一つに挙げられる「腎不全」。食欲不振や嘔吐(おうと)、体重減などの症状がじわじわと進行し、最悪の場合には死に至る病気だ。こうした猫の異変を家庭で早期発見し、治療に生かしてもらおうと、さまざまなものをインターネットでつなぐIoTと人工知能(AI)の技術を生かした猫用トイレの開発が、北九州市で進んでいる。 猫用トイレ「スマートねこトイレ TOLETTA(トレッタ)」の開発に取り組むのは、ペット関連サービスの「ハチたま」(東京)。地域の新事業創出を狙う北九州市の「北九州でIoTプロジェクト」に選ばれ3月、同市小倉北区に、商品の量産化を視野に開発拠点を開設した。市は、材料費や交通費支援で最大100万円補助する。 「猫の腎不全の治療で最も大切なのは、早い段階で発見すること」。開発担当のエンジニア広山篤志さん(26)は強調する。猫用トイレは、猫がトイレに入るたびに体重と排尿の回数を自動