1.はじめに8月には、過去に色々と市場を脅かす事件が発生した。前回のレポ―トでは、そうした突発的なリスクに注意したいと書いたばかりだったが、今週のマーケットでは、週初の5日にいきなりパニック相場が発生してしまった。下のチャートは、日経平均のボラティリティであるが、なんと一時は70を超えた。これは金融ショックや大規模な震災、戦争やパンデミックなどの非日常的な事象でしか起きない水準の混乱である。 (日経平均 ボラティリティ)8月5日の日経平均株価は4,451円(12.4%)の下落となり、ブラックマンデー時の下落を上回る過去最大の1日の下げとなった。日本のこの極端な下げは、アジア株式市場や欧米株式市場にも波及し、世界的に株式市場は大きなショックを受けた。日経平均株価は7月11日に4万2千円台の高値を記録してから、1カ月も経過しないうちに1万円以上も下落したことになる。 (日経平均株価)この7月1