Embulk というオープンソース・ソフトウェアのメンテナーをやっていました。 「やっていました」と過去形なのは、いちおうまだメンテナー権限を持ってはいるものの、プロジェクトは「メンテナンス・モード」として実質的にメンテナンスを終了しているし、個人としてもなかば降りているからです。 今から二年ほど前の 2024 年 7 月、この Embulk に、ある pull request (以下 PR) が届きました。この PR は、私がなかばメンテナーを降り、プロジェクトを「メンテナンス・モード」とすることにした理由の一つだったと思います。この PR をきっかけに、オープンソース活動についていろいろ考えてしまったんですね。 当時は、この PR についておおっぴらには言及するのを避けていました。この背景について証拠や確信はなかったので、さらすような真似はやめておこうと思ったからです。 [1] ですが
本記事は Embulk に関する以下のアナウンスの、非公式日本語版 + α です。 Embulk の「メンテナンス・モード」 去る 2025 年 10 月 15 日、その時点で GitHub の embulk organization に入っていた人に向けて、以下のようなメールを送りました。 Embulk に関係し、中でも Embulk の GitHub org にいる皆さま、 Embulk 関係の git log から確認できた公開メールアドレスや、個別に確認できたメールアドレス宛にお送りしています。 … (中略: 英語でのごあいさつなど) … ご無沙汰しております。みくるべです。 このところ、一部から RubyGems 周辺の話題が聞こえてきます。 https://rubycentral.org/news/rubygems-org-aws-root-access-event-septe
2025年6月7日(土) JJUG CCC 2025 Spring お疲れさまでした。登録者は1000人を超えたようで、会場もなかなかの人手だったかと思います。 タイムテーブルを見るとよく分かりますが、8トラックも並行しているのでどのセッションを見ようか悩ましかったのではないでしょうか。 今回の私のセッションは「入門 Java言語仕様を読もう! with Java Puzzlers」という題目で、Java言語仕様を読むための基礎の話と、Java PuzzlersというJava言語仕様にまつわるクイズの出題、関連するJava言語仕様の解説、という内容でした。 JJUGのセッションはどうも雰囲気が硬くなりがちなので、聞き手にゆとりさんを迎えて対話形式で進めました。資料部分は事前に共有していましたが、問題部分は見せていないので、新鮮なリアクションをいただけて良かったと思います。 Java言語仕様
さくらインターネット 国内最大級サービスからパブリッククラウド開発へ。エンジニア 松野徳大(tokuhirom)の転職理由とは? # ガバメントクラウド# エンジニア# さくらのクラウド# 社員インタビュー Welcome Talk「ようこそ、さくらへ!」 2025年1月31日 社会を支えるパブリッククラウドを一緒に作りませんか? >>さくらインターネットの経験者採用情報を見る 社員インタビュー記事や求人情報をお届け! >>さくマガのメールマガジンに登録する さくらインターネットではエンジニアの採用を積極的におこなっています。今回は、2025年1月に入社したクラウド事業本部の松野 徳大にインタビューを実施しました。インタビュアーは、クラウド事業本部 副本部長の長野 雅広。エンジニアならではの視点で、これまでの経歴や興味のあること、さくらインターネットでやりたいことなどについて切り込んでもら
「取引先への詐欺行為」。東京地方裁判所は2024年7月、システム・エンジニアリング・サービス(SES)を手掛ける複数企業の事業内容をこのように認めた。経営陣らは、エンジニアとしての経験がなかった元社員に対して、経験を有する人材として振る舞うよう「経歴詐称」を強いていた。経営陣らはどのようにして未経験者をITエンジニアへと仕立て、システム開発現場に送り込んでいたのか。裁判の経緯や判決資料から明らかになった手法、日経クロステックが独自に得た関係者の証言からは、日本のIT業界が抱える構造問題が浮かび上がる。 「被告らの事業内容は、取引先に対する詐欺行為により利益を得ようとするものというほかない」。東京地方裁判所で、2024年7月19日に判決が下された損害賠償請求事件において、裁判長が認めた事実である。 裁判は、被告が運営していたSESを事業とする企業(以下、被告運営SES企業。一般のSES企業と
JJUG CCC 2024 Fall 2024-10-27 https://jjug.doorkeeper.jp/events/177443
Life with Web Browser Engine (Gecko, WebKit and etc), Mobile and etc. DroidKaigiにココらへんの話をしようと思って、CfP書いたけど落ちたので、自分用の覚書。 Firefox (GeckoView) AndroidでCredentail Managerの対応を入れたのが、GeckoViewとしてはバイナリサイズを大きくしたくないため、JetPackを一切使わずにCredential Manager経由でWebAuthn対応を行うコードをJavaでスクラッチで書いた。おそらくJavaでスクラッチで書いたのはChromeとGeckoViewだけだし、おそらくこの2つの製品以外でスクラッチ実装がされることは今後もないと思う。 しかもGeckoViewはWebブラウザエンジンなわけだから、いろんなWebサイトで実行可能な
OOC 2024 の発表資料です。後のフィードバックを参考に、より妥当な文言に改訂してあります。 ※ 本コンテンツには、一部特定の宗教思想の迫害に言及する表現がございますが、そのような行いを肯定する意図の内容ではございません。
はじめに Java の enum は大変便利で非常多くのシーンで活用されています。例えば区分を表すようなオブジェクトを表現したい際にもよく使われていますね。 Java 14 で正式機能となった switch式にて網羅性検査が行えるようになり、それまで以前ではどうしても抽象メソッド等を活用する必要があった処理についても、switch式を利用する事で簡潔に表現することができるようになりました。 また、Java 17 で正式機能となった sealed classes/interfaces と Java 21 で正式機能になった Record Patterns によって、これまで必要だった区分値のような enum を必ずしも定義しなくて良い場合も出てきました。 この記事では、今まで enum を使っていたコードがこれらの機能によってどのように変わるのかを紹介し、盲目的に enum を定義するのでは
Deleted articles cannot be recovered. Draft of this article would be also deleted. Are you sure you want to delete this article? はじめに WebAssembly (略して Wasm) では WASI や WIT、 Component Model など様々な仕様があります。 それぞれが登場した背景、モチベーションなどを理解することでなんとなく概要を掴んでいくことができるのではないかと考えたため、過去・現在・未来と時間軸で整理してみました。 まず Wasm とその特徴に関して簡単に紹介した後、Wasm の過去として生まれた背景やモチベーションを紹介します。 そして現在の Wasm がなぜ注目を集めているのか、そして現在策定中の仕様と目指している未来について紹介します
列挙型、JavaでいうならEnum型、使っていますか。使わないわけにいきませんよね。 でも、Enumを使っていたせいで辛い目にあったことありませんか。ないですか。それならきっともうすぐに辛い目にあうと思います。 Enumはすべてのプログラマに等しく辛みを与えてくれるからです。そんな辛みについて、ちょっと一緒に直視してみましょう。 エムスリーエンジニアリンググループ、Unit1(製薬企業向けプラットフォームチーム)三浦(@yuba@reax.work) [記事一覧 ]がお送りいたします、エムスリー Advent Calendar 2023の6日目です。 アプリケーションプログラミング上の辛み 1. 既存のif文が偶発的に意図しない方に倒れる 2. switch文に至っては「どちらでもない」で処理不発に アプリケーションプログラミング上の対策 1. 分岐条件をEnumに持たせる 2. swi
私は日付時刻の処理が大好きです。 タイムゾーンの問題でデータ抽出が9時間分漏れていたとか、朝9時の始業前のログが昨日付けになってしまっていたなんていう問題が起こると喜んじゃうタイプ。 そんな私にとって、各プログラミング言語が標準で持っている日付時刻型クラスにはそれぞれ思うところがあり、今日はちょっとその品評会をしてみたいと思います。 エムスリーエンジニアリンググループ、Unit1(製薬企業向けプラットフォームチーム)三浦(@yuba@reax.work) [記事一覧 ]がお送りいたします、エムスリー Advent Calendar 2023の2日目です。 至高の日付時刻型を持つ言語、BigQuery SQL 不足はないが蛇足、Java 8 日付時刻で画竜点睛を欠いたC# C#よりややまし、Python 型は良い構成、なのに命名と処理関数で損しているPostgreSQL まとめ We ar
ホットな話題に乗っかって、私がSpotBugsというJava向け静的解析ツールのOSS開発から手を引いた理由をまとめてみます。 自分がJavaを使わなくなった 先のブログでも指摘されている通りで、自分がそのソフトウェアを必要としなくなったというのは大きな理由になりました。Kotlinに乗り換えたことでJavaを書く機会がなくなり、Kotlinが生成したclassファイルの解析はSpotBugsには向かなかったので、SpotBugsを使わなくなりました。 SpotBugsにKotlin対応させることは技術的には可能ですが、ソースコードも考慮して解析できるdetekt(ktlint, diktat)がある世界でわざわざやることではないという感想です。 リターンが無かった 自分が使わないツールのメンテナンスを継続するには、やはりある程度の見返りを求めたいというのが自分の気持ちとしてありました。G
研修がはじまるという画像でサーブレットJSPの本が並んでて、サーブレットを最初に勉強させるのをやめてあげてほしいと思った話。 オブジェクト指向もそうなんだけど、現状で使わなくなっているにもかかわらず情報更新がされずオブジェクト指向やサーブレットJSPが教えられ続け本が売り続けられるという現状がある。 でももうさすがに変わってほしさ。 ただ、JSPはそこまで悪くないので、サーブレットで話を進める。(ただし、サーブレットが動かない環境ではJSPは動かない) 使われていない まず、いまの案件の多くがSpring / Spring Bootになってて、サーブレットをさわるということは少ない。 2020年のJetBrainsの調査ではこんな感じ https://blog.jetbrains.com/ja/idea/2020/10/a-picture-of-java-in-2020-ja/ 2021年
paild 社でお手伝いをしている yuki です。みなさんは Rust で DI をしようと思った際に困ったことはありませんか?この連載では、他のプログラミング言語で利用される DI パターンを参照しながら、Rust でそれを実装するためにはどのような工夫が必要かまでを検討します。中には Rust での実装が難しいパターンも出てくるかもしれません。その際は、なぜ難しいのかまでを検証します。 そこそこの規模のソフトウェアを実装するにあたって、ソフトウェアエンジニアが共通して利用する手法がいくつかあると思います。その中でも DI (Dependency Injection; 依存オブジェクト注入) は最もポピュラーな手法の一つであり、保守運用まできちんと耐えうるソフトウェアの設計をしたいとなったときに、まず真っ先に候補に上がる手法でしょう。 Rust ではこの DI をどのように行えばよいの
お手伝いの @helloyuki_ です。今回はポエムです。 今回は、Rust を始めた当時、プログラミング言語は Java しかまともに触ったことがない新米若手 Java エンジニアだった私[*1]が「見たことがなく、使いどころがわからなく理解が難しい」と感じたポイントについて紹介します。対象とするソフトウェアのレイヤーが低いか高いかを問わず、とにかく Rust をやってみて理解するまでに時間がかかり、難しいと感じたポイントについて紹介します。 Rust の「メモリ安全」って、結局何 所有権とライフタイム 参照 スマートポインタ 代数的データ型 関数が第一級である モジュールシステム self 型クラスという側面でのトレイト まとめ 私が Rust をある程度使いこなせるようになるまでの話 「難しい」って何?、の話 Rust の「メモリ安全」って、結局何 そもそも論ですが、Rust が取
2015年にソフトバンクグループとなってからビジネスが大きく変わり、「『ネット屋の金融を目指す』というトップのビジョンの基でIT戦略も大きく変化した。あまり表明していないが、ITを大手ベンダーに丸投げせず自社でコントロールできるようにし、『ネット屋の金融』らしいプロダクトファーストな新しい金融サービスを目指すようになった。社内エンジニアでもシステム内部はベンダーにしか分からない状態で、エンジニアがものづくりに取り組むためにもシステム内部を理解していることが必要だった」(信太氏)という。 上述の経緯から同社の基幹システムは長年メインフレームで運用されてきたが、ビジネスが変わったことでモダナイズ(最新化)の必要性が高まり、まず2016年頃からアプリケーションを「COBOL」から「Java」に書き換える(リライト)改修を行った。このリライト作業は容易ではなく、「当時の担当者が既におらずドキュメン
はじめに WASMをブラウザの外で動かすトレンドに関して「Linuxコンテナの「次」としてのWebAssemblyの解説」というタイトルで動画を投稿したのですが、動画では話しきれなかった内容をこちらの記事で補完したいと思います。 2022年もWebAssembly(WASM)の話題が多く発表されましたが、そのひとつにDocker for DesktopのWASM対応があります。FastlyやCloudflareもエッジ環境でWASMを動かすソリューションを持っていますし、MSのAKS(Azure Kubernetes Service)でもWASMにpreview対応しています。WASM Buildersでも2023年のWASMの予想としてWASMのアプリケーションランタイム利用に関して言及されました。 WASMといえば元々ブラウザ上で高速にC++のコードなどを実行するところから始まっている
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