(英エコノミスト誌 2014年2月1日号) 国外での成功と冬季オリンピックがロシアを強く見せている。だが、重要なところで、ロシアは弱い。 2014年冬季オリンピックの招致レースに勝利した直後の2008年、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は「ついにロシアが強国として世界の競技場に復帰した――他国が注目し、独り立ちできる国として」と宣言した。 そのオリンピックが来る週末に開幕を迎える。1980年のモスクワ夏季五輪以来となるロシアでのオリンピックだ。 プーチン大統領たっての要請で、今回のオリンピックは冬季五輪には不向きな亜熱帯性気候の保養地ソチで開催されることになっている。ロシア政府はオリンピック開催のために500億ドルを費やした。その額は2012年ロンドン五輪の4倍に上る。 大きなポスターが「ロシア――偉大で、新しい、開かれた国!」と称えている。国有銀行のズベルバンクは「今日はソチ、明日は