第二次世界大戦での敗戦以来、日本はアジアにおける平和と繁栄の強力な推進役を担ってきた。とりわけ援助面においては、どの国よりも多額の資金を注ぎ、周辺諸国が貧困から這い上がるのを助けた。 だが現在、日本はアジア諸国からの非難の嵐にさらされおり、現状からは日本がこれまでに果たしてきた貢献などは窺い知ることもできない。事実、日本は1945年に至るまで近隣諸国への侵略を続け、その結果アジアでは何千万もの命が奪われた。 日本を中傷する人間にとって攻撃の理由はほかにもある。「日本の帝国主義はひとときも消えていない。姑息な形で潜伏しているだけで、再び実権を握る好機をうかがっている」というのだ。なんとも馬鹿げた主張である。軍歌を大音量で流しながら東京の街に黒い「街宣車」を走らせる右翼の輩は、数としてはそう多くない。だが国粋主義の政治家が一人いるだけで、近隣諸国とのこじれた関係をほぐす積年の努力が無に帰すこと