◇日弁連、拘束姿で予断/法務省、逃げたら大変 裁判員裁判の法廷で、被告の手錠と腰縄を外す手順を改めるかどうかの議論が続いている。警備上の理由を挙げて大幅な変更に難色を示す法務省と、裁判員に予断を与えることを懸念する日本弁護士連合会との協議が平行線のままだ。裁判員制度開始が迫るだけに着地点を探りたいところだが、決定的な策は見つかっていない。 現在の刑事裁判は、拘置所などに収容中の被告は手錠と腰縄を付けて刑務官に連れられて入廷し、裁判官の指示で解かれる。刑事収容施設法が護送時に被告への手錠などの使用を認め、刑事訴訟法が開廷後の公判廷での身体拘束を禁じているためだ。これに対し、日弁連は「身体拘束された姿が犯罪者との印象を与え、裁判員が予断を持つ恐れがある」と指摘。裁判員制度下では裁判員が手錠や腰縄を目にしないよう求めている。具体的には裁判官と裁判員の入廷直前に外すなどの方法だ。 一方法務省は、裁