「オカさん、駐車場の場所どこにします?」 雄太と10年ぶりの会話がこれやった。 半分近くの選手が入れ替わり、新加入した選手と残留した選手とのコミニケーションがまだ取れていないシーズンの始動日。 主力がさまざまな理由でレイソルを離れていったなか雄太とシュウシャ(平山智規)ぐらいしかベテランの生え抜きがいなかった。 口下手で人見知りをする雄太が自分からキャプテンを志願した。 残留した選手達はみんな若く、新加入してきたのは雄太より年上が多く自然とグループ分れが出来て、そのなかをまとめていくのはほんまに大変やったやろう。 キャンプで3週間の長い期間を共にしてチームが徐々にまとまっていくなか、決定的に打ち解けたのはシーズン開幕1週間前に開かれた食事会やった。 場が一段落した後、いまでは恒例になっている若手選手達の一発芸をやった。 嫌がる新人を含めた若手を無理やり即席で作ったステージみたいな所に追い込