地下駐車場に置かれたままの作品=名古屋国際会議場、伊藤写す 名古屋市が1992年度に約7400万円で買った現代アートの巨大な作品が、10年余り、名古屋国際会議場の地下駐車場に箱詰めのまま置きっぱなしになっていることが、名古屋市民オンブズマンの指摘でわかった。展示に大がかりな設備が必要で、持て余したようだ。関係書類は破棄されており、なぜ買ったのかの詳しいいきさつも、現在の市の担当者にはわからないという。 国際会議場は、国際デザイン博覧会会場として89年にオープンした。 作品は91年10〜11月、同市や愛知県、中日新聞社などが開いた「第2回名古屋国際ビエンナーレ・アーテック’91」の国際展グランプリ作品。中国系米国人ウェン・イン・ツァイ氏の「砂漠の泉」だ。 アーテックはアート(芸術)とテクノロジー(科学技術)の合成語。作品は赤外線センサーで人の動きをとらえ、複数の光線が激しく揺れ、水が