存続危機に揺れる東京Vだが、キャプテンの富澤は「バネにするくらいの気持ちで」と前を見据えている【写真:北村大樹/アフロスポーツ】 京王稲田堤の駅前からバスに乗って約5分。バス停から緩やかな坂道、見慣れた風景の中を歩く。この坂を登りきったところにランド(東京ヴェルディの練習場)はある。昔から、ずっとここにある。 今年は戦後最も暑い夏だそうだ。少し歩くだけで流れる汗が首筋をつたった。クラブハウスの玄関をくぐると、むわっとした空気。館内の余分なスペースはクーラーが効いていない。節電のためだ。こういった細かい部分を見直し、電気代を3割程度カットできたという。 クラブハウスの中は静かなものである。Jリーグ主導の経営となり、内部の混乱から脱したことで職員はそれぞれの業務に集中できる環境となった。やや落ち着きすぎているようにも感じるが、そこかしこでバタバタしている様子が散見されるようだと、それはそれ