とり・みき マンガ家 熊本県出身。ギャグマンガをメインにしながら、エッセイコミックやストーリー物も手がける。94年『DAI-HONYA』98年『SF大将』で星雲賞、95年『遠くへいきたい』で文春漫画賞を受賞。 この著者の記事を見る
金田 信一郎 日経ビジネス編集委員 日経ビジネス記者、ニューヨーク特派員、日経ビジネス副編集長、日本経済新聞編集委員を経て、2017年より現職。 この著者の記事を見る
残暑お見舞い申し上げます。 暑さが厳しくなると出てくるのが夏バテ防止の定番「ウナギ」の話題だ。しかし、今年のウナギの話題は少しばかりいつもと様子が違って生物資源的な扱いが散見される。ということで、今回は「ウナギ」の話を一席。 架空番組「ウナギが食べられない日が来る?」 ナレーション:土用の丑の日といえば、ウナギ。夏バテ防止の特効薬としてこの時期に欠かせない風物詩ですが…今年はウナギの原価が高騰して庶民には手の出ない高値の花になっています。 (街頭インタビュー「ウナギ?好きですよ。でも高くてねぇ。専門店でなんて食べられませんよ」などの声) ナレーション:なぜ、こんなに高くなっているのでしょうか?その理由の一つにウナギの稚魚であるシラスウナギの不漁があります。 (シラスウナギの漁獲量を示すグラフを表示) ナレーション:そして、日本へのウナギ輸出大国である中国・台湾の輸出コントロールがあります。
飯はカロリーを摂取するものだ ――山田さんご自身は、こんな飯が好きだというのはあるんですか。 山田 サバはアレルギーでダメだけど、それ以外なら何でもOK。前回もいったように、俺、別に食い物にうるさくないですから。 ――うるさくないのに『男飯』という企画をやってみたいと思われたわけで。 山田 うるさくないからこその『男飯』なんですって。うるさいグルメ情報が多すぎるから、何も考えず気楽に食べられる店を紹介したいと思ったわけで。基本1000円以下で昼飯が食え、一人で行って本を読みながら食べても怒られなさそうで、普通にうまい。そんな基準でお店を選びました。 ――一人で行って、何か本を読みながら食える。あ、いいなあそれ。 山田 雑誌やスポーツ新聞が置いてあると、さらにいいんですけどね。 ちなみに『男飯』の裏コンセプトは、「飯はカロリーを取るために食うもんだ」。 久住 そうそう、本当にそうだよ。 山田
テレビ東京が社運を賭けてプッシュしていた「世界卓球」は、あんまり盛り上がらなかった。残念。個人的には、面白く観戦していたのだが。 放送を見ていて思い出したことがある。私には、卓球部員だった過去があった。そう。中学生になってすぐ、私は、卓球部に入部したのだ。 体育館の壁に立てかけられている卓球台を見て、ガキだった私は 「おお、卓球部に入れば毎日ピンポンで遊べるぞ」 と考えた。 その愚かな目論見は、入部したその日に瓦解する。 新入部員は、一日中素振りばかりやらされることになっていたからだ。 私は、2日ほどで退部した。ほかの幾人かの惰弱な仲間たちとともに。「ちぇっ」とか言いながら。 いまにして思うのは、あの、無意味に思えた素振り練習にもきちんとした役割があったということだ。 フォームを固める? まあ、そういう効果はある。全身を使ってラケットを振る感覚を覚えることは、ある意味、実際にピンポン球を打
クサナギ容疑者の事件については、ご案内の通りだ。賢明なる読者諸兄は、細かい事情についても、既に大筋を把握しておられることと思う。なにしろ大騒ぎだったから。 一夜明けて、詳細が判明してみれば、なあに、たいしたヤマではなかった。酔っ払いが裸で騒いだという、それだけの話だ。 仮に同じことをやらかしたのがそこいらへんの営業マンであったのなら、保護連行説諭の上釈放でおしまい、これにて一件落着の微罪だ。一晩留め置かれたところで、まず送検までは行かない。起訴なんてなおのこと。そりゃたしかに通報があった以上、警察官とて出動せざるを得ないだろうが、ふつう、逮捕に至ることはない。その程度の事例だ。 もちろん、身柄を貰い下げにやってきた課長にはアブラを絞られるだろうし、事務所に戻れば戻ったで、半月やそこいらは職場のオモチャになる。当然だ。あるいは、むこう一年か二年は、なにかにつけて当てこすりの対象になるかもしれ
5月14日、ニューヨークのサザビーズ・オークションで、村上隆の「マイ・ロンサム・カウボーイ」が約16億円(1516万1000ドル)で落札された。顔だけアニメキャラ風の全裸少年がペニスを握りしめ、その先端からほとばしったスペルマが中空で渦を巻いているというフィギュアである。 ネットの反響を見ると、「俺はこんなもんアートとは認めん」「こっちの(といってサンプルを示し)フィギュアのほうがぜんぜんデキがいいのに」「アメリカ人は頭がおかしいのか?」といった否定的見解が圧倒的に多いようだった。 ようするに「どうかしている」とみんな思ったわけだ。 私も「どうかしている」と思う。 が、頭ごなしに否定したって「どうかしている」現実のほうはビタイチ動きはしない。批判するためには、まず、現実を「どうかしている」ものにしているメカニズムを理解しておく必要があるだろう。 タイミングを見計らったかのように落札直前、そ
(前回から読む) 千葉県にある銚子電鉄は、乗降客数の減少から厳しい経営状況に陥り、2006年11月には車両の点検費用にも事欠くようになりました。 ここまでは、地方の小さな鉄道にありがちな話のように聞こえるかもしれません。ところが銚子電鉄が他と違うのは、自ら販売する「ぬれせんべい」の売り上げをもって経営を立て直し、復活への道を歩み始めたというところです。 このエピソードから、「鉄道会社とは思えない奇策」とか、「地方らしい心温まる助け合いの心」といった視点から銚子電鉄の話をする方もいらっしゃると思います。しかし、それでは、車両の点検費用も払えなくなった鉄道会社が立ち直れた「理由」を見過ごしてしまうかもしれません。 ただの奇策では人もメディアも動かない 銚子電鉄の復活劇には、メディアが大きな役割を果たしました。テレビや新聞が、繰り返し「ぬれせんべい騒動」を伝えなければ、多くの人が銚子電鉄の経営状
先日、中国人の僕は初めて靖国神社に行きました。ある著名な先生の勉強会の一員として数十名の塾生達と一緒に行きました。 実は、僕は以前から靖国神社に行きたかったのです。いろいろなところでよく意見を求められているのに見たことがないため、意見が言えなかったからです。僕は自分の目で確かめないで聞いた話を信じるのは嫌な質です。 僕は亡くなった人の霊を大切にする日本の文化が好きです。実は僕の出身地の山東省も似た風習があるからです。日本の神社も好きです。渋い色と落ち着いた雰囲気は、とても東洋的で死者の霊を慰める場所としてとても良いと思います。 「遊就館」を見学してびっくり しかし、靖国神社の「遊就館」を見学してびっくりしました。軍艦マーチが流れる中、戦車、大砲、潜水艦などの武器と共に各戦争の背景、経過を詳細に解説しています。戦時ニュースも流しています。戦士の勇敢さを讃える、おびただしい量の証拠品と写真を展
講談社から6月2日に発売された雑誌「メカビ」(※)。誌面には麻生太郎外務大臣が、養老孟司教授が、森永卓郎氏が登場する。しかし、普通に分かるのはこのくらいまでだろう。森川嘉一郎、樋口真嗣、竹内一郎氏あたりまではなんとかなっても、倉田英之、本田透、古橋秀之氏となるとどうだろうか。分かる人は「これはまた、遠慮のない企画と人選だ」と思うだろうし、分からない人にはまったく分からない(※発行はムックの形を取っている)。 しかしこの雑誌、発売前にアマゾンの「本」のランキングで6位まで上昇し、短期間だが「ハリー・ポッター」と争ったのだ。 表紙に踊るテーマは「男子は皆、オタク」。 「メカビ」の意味は「メカと美少女」。 「ああ、そういうことか」とスクロールを止めないで頂きたい。この雑誌を作ったのは講談社の学芸部で、科学系新書の老舗「ブルーバックス」を作っている編集者と、思想誌「RATIO」などを出している「選
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