企業でのモチベーション向上を得意とするのが経営コンサルティング会社、リンクアンドモチベーションだ。ゆとり教育を受けた若い世代の教育・研修でも、意欲向上を大きな目標としている。 バブル入社組の管理職世代を含めて、現場でのモチベーションを高め、それを人材育成にどのようにつなげていくのか。同社の田中康之・モチベーション研究所長に聞いた。 (聞き手は佐藤紀泰=日経ビジネス編集委員) 田中 研究所では特に管理職クラスについてはその上司や部下を含めて、母数として15万人分ぐらいのサーベイ調査があります。「360度サーベイ」という調査です。それで見ると、最近の管理職クラスでは「母性」的な特徴が目立っているのです。母親のような愛情であり、優しい人が増えています。毅然とした厳格な「父性」的な特徴が薄れてきています。 これは大きな問題です。なぜならば、ゆとり世代の若手は甘やかされてきていますから、母性的な特徴