11月15日に両国国技館にて行われた、天龍源一郎の引退試合。正直、卒業式のつもりで会場に向かってました。 プロレスというジャンルからの卒業式。 天龍が教えてくれた“掘り起こすプロレス” そういえば記者がプロレスを観始めたのは、“天龍革命”が巻き起こる『全日本プロレス中継』が入り口でした。 当時の天龍の雰囲気は、全日本プロレスに所属する他選手とは明らかに異質。あのリンチまがいの闘いぶりを観るや、彼のことを当然のようにヒールだと認識してしまいます。正規軍に所属する鶴田こそ、“善玉”。テレビを観るだけの小学生だった私は、それがファンの共通認識だと確信していました。 マニア度が進むにつれ、専門誌を買うようになる。そこで、初めて気が付きます。どうやら、私は何もわかっていなかったらしい。ファンがどれだけ、天龍の運動を支持しているか。インタビューで飛び出す天龍の語録も、いちいち考えさせるものがありました