今、日本企業の間で「全社員のデジタル人材化」なるものが流行している。全社員を対象にDX(デジタルトランスフォーメーション)が何たるかを教え、ローコード/ノーコード開発ツールやデータ分析ツールの活用法などを学ばせて、ビジネスの現場でのアプリ開発やデータ分析に生かしてもらおうという取り組みだ。各社の事例ともあまりに似ているので、どこかのコンサルティング会社の入れ知恵かと疑ってしまうほどだ。 この「極言暴論」の読者ならよくご存じだと思うが、私はこの手の試みには懐疑的だった。というか、否定的だったと言ったほうがよいな。なぜ「だった」と過去形で書くのかと不審に思う人もいるだろうが、おいおい説明するので今は気にしないでほしい。で、何で否定的かというと、特にローコード/ノーコードといった類いの開発ツールを現場に使わせるのは筋が悪いからだ。かつてExcelなどの現場活用を推奨した結果、Excelのマクロだ
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