先行展開の記事【スーパーやデパートの主要商品構成比の移り変わり】において、経済産業省が定期的に発表している統括データを基に、スーパーやデパートにおける主要項目毎の商品の売れ行き具合の変遷を確認した。今回はその主要項目のうち、かつてはデパートの商品の中でも主役の座にあったものの、今では食料品にその座を奪われている「衣料品」にスポットライトを当てて、詳しい区分別動向を確認していくことにする。 データの取得元は先行記事と同じく【経済産業省の商業動態統計調査】の【統計表一覧】。また「百貨店」と「デパート」の違いも先の記事にある通りで、実質的には同じ中味。呼称母体が異なるだけの話。 その先行記事で解説した通り、百貨店とスーパーの主要品目別売上を見ると、1990年代前半をピークに、衣料品の売上は減少。直近2022年では金額にしてピーク時の約1/3にまで減少、店舗売上全体に占めるシェアは26%ポイント以
加速度的に展開される技術革新、中でもインターネットとスマートフォンをはじめとしたコミュニケーションツールの普及に伴い、紙媒体は立ち位置の変化を余儀なくされている。すき間時間を埋めるために使われていた雑誌は大きな影響を受けた媒体の一つで、市場・業界は大変動のさなかにある。その変化は先行解説した少年・男性向け雑誌ばかりでなく、少女・女性向けのにも及んでいる。そこで今回は社団法人日本雑誌協会が2023年11月6日に発表した「印刷証明付き部数」の最新値(2023年7-9月分)を用い、「少女・女性向けコミック系の雑誌」の現状を簡単にではあるが確認していく。 トップは少女向けは「ちゃお」、女性向けは「BE・LOVE」がトップ データの取得場所に関する説明、「印刷証明付き部数」など各種用語の解説、さらには「印刷証明付き部数」を基にした定期更新記事のバックナンバーは、一連の記事まとめページ【定期更新記事:
冒頭でも触れた各記事でデータから裏付けたように、カレーの肉に限らず肉の支出金額・消費量の観点からも、「西牛東豚」との傾向は正しいことが分かった。ではこの偏りの原因はどこにあるのだろうか。 【我が家のカレーは何の肉?(農林放送事業団)(記事更新時点でサービス終了)】や「「牛肉」と「豚肉」-肉じゃがの肉は牛? 豚? (方言大学)(【第五回:「牛肉」と「豚肉」?肉じゃがの肉は牛? 豚?(インターネットアーカイブより)】。記事更新時点でサービス終了)」、【「国牛十図」…描かれる牛(畜産ZOO鑑)】などから、 ・昔の農耕用家畜としては東日本が馬、西日本は牛が主流だった(昭和30年頃まで)。東日本では冬が長く農耕に適した時期が短いため、作業スピードが求められたのが要因。また厩肥の熱効果も影響していた。 ・明治以降は、和牛の産地(兵庫県、岡山県など)に近い関西では牛肉が多くたしなまれた(農耕作業としては
出生数を検証 記事題名が「推定編」となっているのは、現時点で検証の対象となる婚姻件数や出生数の確定値は、2018年分までしか出ていないため。人口動態調査には大きく分けると3種類の統計値がある。 ・速報…毎月(調査月の2か月後ぐらいに公表) 日本における日本人、日本における外国人、外国における日本人が対象 ・月報(概数)…毎月(調査月の5か月後ぐらいに公表。年1で年間合計も) 日本における日本人 ・年報(確定数)…毎年(調査年の翌年9月ぐらい) 概数に修正を加えた確定数。日本における日本人が対象(日本における外国人などは別掲) 速報値はすぐに値が出るが調査対象母集団にぶれがあるため、今回は見送り。よって年報分の値をベースに、不足分を月報の値で補完する。具体的には2018年分までが年報、2019年分は月報の値を用いる(現時点で7月分が最新)。年報と月報の値には当然精度の上で差異が出るが、それに
先に発生した、ある「事件」に絡み、昨年のほぼ同じ時期に書き留めたいくつかの記事が思い返された。そこで今回はその記事を再構築し、資料を追加した上で、WHOが呈したガイドラインと日本の報道姿勢について、改めて事実確認をしてみることにする。 今から10年以上前、WHOは世界へ自殺報道のガイドラインを発していた 次に示すのはWHO(世界保健機構、World Health Organization)が今から13年前の2000年に勧告した、「連鎖自殺を予防するための、メディアに対する自殺報道の有り方」(【PREVENTING SUICIDE A RESOURCE FOR MEDIA PROFESSIONALS(PDF)】)と、それをNPO法人自殺対策支援センターライフリンクが日本語にまとめた解説記事【「いじめ自殺」の報道について改善を求めます】からの抜粋である。 (報道が) 1)やるべきこと ・自殺に
内閣府は2023年6月20日、2023年版となる「高齢社会白書」を発表した。これは日本の高齢化の状況や将来予想を公的データを中心にまとめた白書で、高齢化の現状を確認するのには最適な資料として挙げられる。今回は「実質的に生産への寄与が難しい高齢者を、現役世代に該当する人口が支える場合の負担率」、言い換えれば「何人の働き手が1人の高齢者を支える社会となるのか」を確認していく(【高齢社会白書一覧ページ】)。 今件においては現役の年齢階層(生産年齢)を15-64歳とし、高齢者を65歳以上と設定する。さらに後ほどの試算で用いるが、前期高齢者を65-74歳、後期高齢者を75歳以上とする(世間一般に使われている定義通り)。その上で単純に人口比を計算すると、1950年時点では12.1人の生産年齢人口で1.0人の高齢者を支えていたことになる。これが2022年時点では2.0人。さらに2070年の予想人口比率で
サイト概略&執筆者 ・サイト概要 経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせて解説を行うサイトです。 サイトオープン:2005/09/27 (2009/02/17に今ドメインへ移行) 【更新通達用ツイッターアカウント】 【Facebookページ】 ・執筆:不破雷蔵 早稲田大学商学部卒。投資歴10年超。本業のFP事務所では分析や事務などを担当。ウェブの世界には前世紀末から本格的に参入、ゲーム系を中心とした情報サイトの執筆管理運営に携わり、その方面の経歴は10年を超す。商業誌の歴史系、軍事系、ゲーム系のライターの長期経歴あり。ゲームと歴史系(架空戦記)では複数冊本名での出版も。経歴の関係上、経済、数理的な分析、軍事、歴史、ゲーム、ゲーム情報誌、アミューズメント系携帯開発などに強い。現在ネフローゼ症候群で健康
外務省は2023年5月26日に同省公式サイト内において、アメリカ合衆国における対日世論調査の結果を発表した。その内容によれば調査対象母集団のうち有識者において、日本が国連安保理の常任理事国となるべきだと思う人は74%に達したことが分かった。その理由として賛成派の中でもっとも多くの人が挙げた理由は「日本は国際の平和と安全に貢献を行っているから」とするものだった(【発表リリース:令和4年度海外対日世論調査】)。 「日本の常任理事国入り」賛成の米有識者は74% 調査概要に関しては今調査に係わる先行記事【アメリカ合衆国の日本への一般人信頼度72%・有識者は93%に(最新)】を参照のこと。 国際連合の主要機関の一つ、安全保障理事会(安保理)は、第二次世界大戦における戦勝大国のアメリカ合衆国・ロシア(かつてはソ連邦)・イギリス・フランス・中国で構成される常任理事国と、非常任の理事国10か国(2年毎に改
「パートナー」とはさまざまな意味合いを持つ言葉。配偶者のように一生を寄り添う深い意味を持つ場合もあれば、仕事の上での共同作業相手や取引先のような特定の視点における親しい関係を意味することもある。今回は外務省が2023年5月26日に同省公式サイト内において発表した、アメリカ合衆国における対日世論調査の結果から、政治や経済、外交方面などを包括した、総合的な国同士の付き合いとしての「パートナー」となる国に関するアメリカ合衆国国民の想いを確認していく(【発表リリース:令和4年度海外対日世論調査】)。 調査概要に関しては今調査に係わる先行記事【アメリカ合衆国の日本への一般人信頼度72%・有識者は93%に(最新)】を参考のこと。 次に示すのはアメリカ合衆国の一般人に対し、「現在重要なパートナー国は次のうちどの国か」「今後重要なパートナー国は次のうちどの国か」に関して、複数回答で尋ねた結果。一般人におけ
小規模・個人経営の書店が経営者の高齢化、インターネット通販の普及、高収益を見込める雑誌の売れ行き減少、少子化に伴う顧客減少で閉店した上で他業種店舗、あるいは一般住宅への改装が相次ぎ、それとともに雑誌などの供給場として注目を集めるようになったのがコンビニエンスストア。しかし、雑誌の集客効果は媒体力の下落とともに落ち、コンビニでもその領域と取り扱い雑誌数は減っていく。雑誌コーナーは縮小され、その場にはイートインコーナーや電子マネーの販売スタンドなど、時代の需要にマッチした設備が配されていく。大型書店も最近は減少傾向にあり、雑誌を店舗で手に取り吟味する機会は減り、雑誌業界そのものも元気を無くしつつある。このような状況の中で、各分野の雑誌のうち一部ではあるが、複数の分野に関し、社団法人日本雑誌協会が2024年2月21日に発表した「印刷証明付き部数」の最新値から、雑誌の部数における「前年同期比」を算
サイト概略&執筆者 ・サイト概要 経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせて解説を行うサイトです。 サイトオープン:2005/09/27 (2009/02/17に今ドメインへ移行) 【更新通達用ツイッターアカウント】 【Facebookページ】 ・執筆:不破雷蔵 早稲田大学商学部卒。投資歴10年超。本業のFP事務所では分析や事務などを担当。ウェブの世界には前世紀末から本格的に参入、ゲーム系を中心とした情報サイトの執筆管理運営に携わり、その方面の経歴は10年を超す。商業誌の歴史系、軍事系、ゲーム系のライターの長期経歴あり。ゲームと歴史系(架空戦記)では複数冊本名での出版も。経歴の関係上、経済、数理的な分析、軍事、歴史、ゲーム、ゲーム情報誌、アミューズメント系携帯開発などに強い。現在ネフローゼ症候群で健康
各国の軍事勢力・軍装備の状況を比較するのにもっともよく使われるのは、軍事支出(軍事費)の額面。しかし実際には各国の経済力や人口など多様な要素により、単純な額面比較だけでは不十分とする意見も多い。そこで使われる指標の一つが、軍事費の対GDP比。要は経済力に対し軍事関連の支出をどの程度行っているかを示した指標となる。今回は国際的な軍事研究機関のストックホルム国際平和研究所(Stockholm International Peace Research Institute、SIPRI)が発表したレポート【発表リリース:World military expenditure reaches new record high as European spending surges】をはじめとした各種公開データを基に、主要国の軍事費対GDP比の動向を確認していくことにする。 先行記事【主要国の軍事費】にもあ
パソコンは高機能だが機動力の点で今一つであり、それはパソコンの主流スタイルがデスクトップ型からノート型になった現在でも変わらない。一方、その機動力の点で優れたスマートフォンやタブレット型端末が急速に普及しつつあるものの、総合的な処理能力の点ではパソコンに届かない。半ばそれぞれの端末が一長一短的な状態にある現在においては、どのような場所でどれほどまでに、各端末が利用されているのだろうか。情報通信政策研究所が2023年6月23日に発表した「令和4年度 情報メディアの利用時間と情報行動に関する調査」から、パソコンや携帯電話などによるインターネットの利用状況について確認していくことにする(【情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査】)。 調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間】を参考のこと。また今件においてパソコンはデスクトップ型とノート型パソコンの双方、携帯電話は従
食料品3528円で最多、家電や旅行関係が大きく伸びる…ネットショッピング動向の詳細(2023年9月分)(最新) 総務省統計局が定点観測的に実施している調査の一つ【「家計消費状況調査」】は、元々「家計調査」の補完として、消費性向をより詳細に確認するのが目的。昨今のインターネットを用いた商品やサービスの購入(ネットショッピング)機会の増加状況に併せ、同調査でもその動きを詳しく追いかけるため、2015年1月実施分からネットショッピング支出に関し、大幅に調査項目を増やしている。今回はその調査項目の結果を基に、ネットショッピング支出の詳しい現状を確認していくことにする。同調査の以前からのデータを用いた、大まかな動向を眺められる【利用世帯率53.8%・平均支出額2万2389円、利用世帯に限れば4万1625円…ネットショッピング動向(最新)】と併せて読み進めることをお勧めする。 直近月の支出詳細…食料品
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