子どもだったわたしたちには、遠くからのデモ隊の声が、どこか祭りの囃子のように聞こえたものだ。祖父や父を前に、ふざけて「アンポ、ハンタイ、アンポ、ハンタイ」と足踏みすると父や母は「アンポ、サンセイ、といいなさい」と、冗談まじりにたしなめた。祖父は、それをニコニコしながら、愉快そうに見ているだけだった・・・ わたしは、祖父に「アンポって、なあに」と聞いた。すると祖父は私の心臓にゆっくりと手を伸ばし、それをその手で引き抜いた。私の頭に何かどろどろしたものが流れ込んできた・・・ 生まれた当時、一世を風靡していた少年忍者・服部心臓にあやかって命名された。統一協会の合同結婚式に祝電を送っている。 なお、彼には兄が1人、弟が1人おり、兄は特別な著名活動はないが、弟は子供のいなかった母方の叔父夫婦に捨て子と出され、今や岸信夫として兄貴と同じ国会議員だったりする。また、父方の祖父(つまり晋太郎の父)・安倍寛