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ブックマーク / geopoli.exblog.jp (10)

  • プーチンは失敗した?フリードマン論文 | 地政学を英国で学んだ

    ウクライナのニュースを見ていると、何が起きているのか、どこに向かっているのか、よくわからない。情報には事欠かないが、その多くはソーシャルメディアのアカウントからで、そのすべてが信用できるわけではないし、またその性質から全体像を把握することはできない。デジタル時代といえども「戦争の霧」が晴れることはない。 しかし、いくつかの予備的な結論を出すには十分な情報がある。 ロシア軍は優勢であったにもかかわらず、戦術的な奇襲と圧倒的な数の可能性という利点があった開戦初日には、予想されたほどの進展はなかった。最初の攻撃は広く期待されていたようなエネルギーと推進力には欠けていた。ウクライナ人は気迫に満ちた抵抗を見せ、侵略者に犠牲を強いた。しかし今日の情勢はさらに暗くなる可能性があり、将来はもっと厳しく辛い日々になるだろう。しかし「プーチンは勝ち目のない戦争を始めたのだろうか」と問うのはもっともなことである

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  • 新型コロナと思いがけない世界大戦 | 地政学を英国で学んだ

    今回の新型コロナウイルスの一件は「戦争」に例えられるという考えを、私はここ数週間ほど主張しておりますが、また今回も戦争にたとえて考えてみたいと思います。 とくに今回は、WHOをはじめとする世界の保健機関や国々が、SARSの流行以来、次のウイルスのアウトブレイクは短期に封じ込められる、という誤った想定をしていた可能性を指摘したいと思います。

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  • 防衛省は戦略環境の変化に応じて陸自から海自に予算を移せ : 地政学を英国で学んだ

    冷戦中の陸上自衛隊(陸自)が地位を得たのは、その規模の大きさと、ソ連による北海道への上陸侵攻作戦への日のこだわりのせいだった。同時に、陸自は長年にわたって予算獲得における影響力も長年にわたって獲得してきた。しかし、北朝鮮のミサイルから中国の海洋侵略まで、日が直面する脅威の性質は変化した。そのため、陸自の役割と重要性は薄れつつある。

    防衛省は戦略環境の変化に応じて陸自から海自に予算を移せ : 地政学を英国で学んだ
  • リベラリズムの終わり? | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は、久々に曇って夕方には冷たい雨になりました。 さて、今回も以前紹介した記事の要約です。ちょっと長いのですが、その内容はかなり考えさせてくれるものです。 なぜアメリカではトランプが選出され、欧州では反EUの機運がここまで高まってきているのか、その原因をリベラル派の無理な考え方にあると分析した記事です。 === リベラリズムの終わり? by ダミール・マルージック 2017年11月1日 「べつに私はトランプ支持者というわけではないんですよ。ただ、あなたが擁護しようとしている土台そのものすべてを、あなた自身がぶち壊しにしているんですよ」 このようなこじれた感情のおかげで、私は過去10ヶ月間において私よりもはるかに執拗にトランプ大統領に反対している人々と、無数の議論を行うはめになった。 私はワシントンDCに住んでいる。この地域に住む人々は、先の大統領選で90.9%という圧倒的な割合

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  • 反米ドイツに対する米保守派の反発 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は、梅雨が近づいているようですが、なんとか晴れております。 さて、最近アメリカと仲違いするような発言をしたメルケル首相率いるドイツに対して、批判的な議論がアメリカの保守派から出てきました。歴史家としても有名なヴィクター・デイヴィス=ハンソンがナショナル・レビュー誌に掲載した意見記事です。 === いつものドイツ問題 By ヴィクター・デイヴィス=ハンソン 近頃のドイツ人はアメリカ人に対してあまり友好的には見えない。最近発表されたハーヴァード大学のケネディ行政学院のグローバルメディアについての調査によれば、ドイツの98%のテレビニュース番組でトランプ大統領が否定的に描かれており、世界で最も反トランプなメディアを持っている国になっている。 ところがこのような軽蔑は、反EUの姿勢を堂々と示していたトランプが、大統領になる前から始まっていた。 2015年にピュー研究所がヨーロッパ諸国

    反米ドイツに対する米保守派の反発 | 地政学を英国で学んだ
  • なぜ北朝鮮に文句を言わないのか | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は曇っておりまして、かなり涼しくなってます。 さて、久々にコメントを。 つい先日の話ですが、夏休みがもう終わろうという8月29日の早朝に、北朝鮮が津軽海峡上空を越えて弾道ミサイルを発射しました。 これによって全国瞬時警報システム(Jアラート)というシステムが作動し、主に東北を中心に携帯電話などから警告が鳴り響いたり、鉄道各社が運行を見合わせるなど、一時的に日各地で混乱が発生しました。 もちろんこのニュースを聞いて 「またミサイル発射実験か」 と感じたかたもいらっしゃるとは思いますが、今回が前回までと違ったのは、北朝鮮が予告なしに実験を行い、しかもJアラートが実際に鳴らされたという点です。 とりわけこのJアラートの作動は、それを聞いたほとんどの国民に対して「警戒すべきだ」という心理的なインパクトを与えたように思えます。 幸か不幸か、私の住んでいる地域ではJアラートは発動しなか

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  • 日韓に核武装をさせよ | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はなんとか晴れております。 さて、久しぶりの更新です。昨晩の放送(https://goo.gl/W43wVv)でも紹介した、かなり挑発的な内容のナショナル・インタレスト誌に掲載された論文の要約です。 この内容に賛成する、しないは別として、まずは考えるためにじっくりと読んでいただければと思います。 ==== 日韓国を核武装させよ by ジェームス・ヴァン・デ・ヴェルデ 日は一刻も早く核保有国になるべきだし、韓国も核開発計画を始めるべきだ 北朝鮮は収容所国家である。その政府は非合法なものだし、不安定な全体主義体制だ。そして核兵器の技術の拡散者である。世界には不幸や、南北朝鮮の人々には大量死、そして苦しみや政治不安しかもたらしていないのだ。 おろかなことに、この国家は中国のおかげで存続しており、しかも中国は北が崩壊して朝鮮半島にアメリカのプレゼンスが上がるよりは、その体制を維

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  • ポリティカル・コレクトネスが学問の進歩の邪魔をしている? | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜南部は湿ってて不安定な天気でした。 さて、先日の放送(https://www.youtube.com/watch?v=_VBef3QypnY)でも触れましたが、ポリティカル・コレクトネス、つまり「政治的に正しいとされていること」が、実は学問の進歩を妨げているという問題を指摘した記事がありました。 鋭い内容でしたので、その要約を以下にご紹介しておきます。 ==== ポリティカル・コレクトネスは学問の進歩を妨げる By アレックス・ベレゾウ われわれは、学問によって居心地の悪さを感じることがある。 たとえば天文学は、地球が太陽の周りをまわっていることを証明したおかげで、神学における天動説をひっくり返したし、物理学では、われわれの住む宇宙が、いつか日か終わりを迎えるということが唱えられている。 そしてDNAの配列は、われわれの当の祖先や、ガンやアルツハイマーの遺伝的傾向を暴くことによ

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  • 「歴史家」はなぜズルいのか | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はまたまた朝から快晴でした。晴れましたが、とにかく午前中は冷えましたね。 さて、最近感じていることを一つ。 地政学をはじめとする、いわゆる「戦略」という分野のことを研究してつくづく感じるのは、(軍事・戦略系の)「歴史家」ってズルい、ということ。 なぜこのようなことを言うと、なぜかここ数ヶ月の内に立て続けに、自分のことを「歴史家」だという(とくに軍事系)の人々の話を、勉強会や講演などで偶然聞くことになったからです。 たしかに彼らの話を聞いて、私もその豊富な知識には当に関心させられたのですが、何度か聞いているうちに、なんというか違和感を感じたわけです。 はじめはその違和感の理由がよくわからなかったのですが、最近になって気づいたのは、彼らが共通して「神の視点」から物事を語っているような雰囲気を醸しだしているということ。 なぜかというと、彼らはすでにその当時を生きていた人とは違って

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  • 「思考停止」はカッコいい? | 地政学を英国で学んだ

    今日のイギリス南部はまたしても曇り時々雨の寒い一日でした。なかなか春はきませんねぇ。 昨日に引き続いて「思考停止」について語りたいのですが、その前に面白かったジョークを一つ。 私はこっちではほとんどテレビは見ておらず、夜10時からのBBCのニュースを40分ほど見るだけなのですが、昨日の夜はなぜだかその後のコメディーショーを見てしまい、そこで面白いジョークを聞きました。 その時のコメディアンはアメリカのジョージア州出身(?)の黒人だったのですが、映画「バットマン・リターンズ」の副題としてついていた、“To Conquer Fear, You Have To Become Fear Itself”という言葉についてしゃべっておりました。 この言葉を直訳すれば、 「恐怖を克服するためには、恐怖そのものにならなければいけない!」 みたいな感じだと思うんですが、アメリカでこれがどう受取られているかと

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