能登半島地震から4カ月となった輪島市で、横倒しになったまま残るビル=1日午後2時26分(共同通信社ヘリから) ●所有者、市に公費解体申請 ●店主、原因究明へ保全求め ●市、慎重に着手時期探る 市道一部ふさぐ 能登半島地震で倒壊した輪島市河井町の輪島塗老舗・五島屋のビルをいつ撤去できるか、見通しが立たない状況が続いている。今回の震災の被害を象徴する7階建ての建物で、所有者から市に公費解体の申請が出された一方、ビルに隣接し押しつぶされた居酒屋で妻と長女を亡くした男性店主は、倒壊の原因が明らかになるまで取り壊さないよう主張。市道の一部をふさいでおり、市などは早期解体へ準備を進めるが、「時間が止まったまま」という男性との溝は深く、市は作業着手のタイミングを慎重に探っている。 ビル倒壊の原因究明を求めているのは、ビルの隣にあった居酒屋「わじまんま」の店主楠健二さん(56)。地震で自宅兼居酒屋がビルの