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ミステリに関するreqanuiのブックマーク (6)

  • ゾンビが跳梁跋扈する世界で発生する密室殺人──『わざわざゾンビを殺す人間なんていない。』 - 基本読書

    わざわざゾンビを殺す人間なんていない。 作者: 小林泰三,YKBX出版社/メーカー: 一迅社発売日: 2017/06/30メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る「全人類の長期記憶が一斉に不可能になったら」という展開を大真面目に描く『失われた過去と未来の犯罪』。複数世界にまたがって展開するミステリ『クララ殺し』など、「よくそんな設定思いついたな」や「設定を思いついたとしてもよく書こうと思ったな/よく書ききったな」とただ驚愕してしまう作品を昔から連発している小林泰三さんの最新刊は、死んだ哺乳類(人間含む)がゾンビになる世界、ゾンビが当たり前になった世界で起こった密室殺人事件を描くゾンビ・ミステリーだ。 世界観を紹介 ゾンビと一言でいってもいろいろなバリエーションがあるので、世界観含め軽く紹介していこう。まず書のゾンビは、死者が生き返るタイプのもので、噛みつかれた上で"死

    ゾンビが跳梁跋扈する世界で発生する密室殺人──『わざわざゾンビを殺す人間なんていない。』 - 基本読書
    reqanui
    reqanui 2020/12/07
    ゾンビと共存する新しい生活様式
  • 二人殺すと天使によって地獄に引き摺りこまれるようになった世界で起こる連続殺人事件を描き出す特殊設定ミステリ──『楽園とは探偵の不在なり』 - 基本読書

    楽園とは探偵の不在なり 作者:斜線堂 有紀発売日: 2020/08/20メディア: Kindle書は、メディアワークス文庫から『キネマ探偵カレイドミステリー』でデビューした斜線堂有紀による、二人以上の人間を殺すと天使によって地獄に引き摺りこまれるようになった世界の連続殺人事件を描き出す、特殊設定ミステリの長篇である。 特殊設定ミステリは大好物だが、作の場合は単なる事件とその解決に関連した特殊設定というだけでなく、導入によって社会構造自体が大きく変わる「世界全体に波及するタイプの特殊設定」で、一番好きな部類だ。なので、そのへんをどう描き出してくれるのか、あるいはあまり描き出さないのかと戦々恐々としながら読み始めたのだけど、いやーこれが期待通りの逸品! きちんとこの事象が発生することによって社会がどのように変化したのかを描き出し、なおかつそうした社会構造の変容それ自体が、事件やテーマ部分

    二人殺すと天使によって地獄に引き摺りこまれるようになった世界で起こる連続殺人事件を描き出す特殊設定ミステリ──『楽園とは探偵の不在なり』 - 基本読書
    reqanui
    reqanui 2020/08/24
    チャンの『地獄とは〜』と比較すると本作は天使の降臨が殺人に限られているが故に、社会の変革も人の悪意による理不尽さが増しているのが本当に悲惨。同一の世界観の短編集とかトリビュート企画とか読みたいです。
  • カーニバル・デイ新人類の記念日/清涼院流水 - 基本読書

    カーニバル・デイ―新人類の記念日 (講談社ノベルス) 作者: 清涼院流水出版社/メーカー: 講談社発売日: 1999/09メディア: 新書 クリック: 1回この商品を含むブログ (15件) を見る圧倒的なまでにキャラクターが面白い。正直いって九十九十九がどんな行動をしても笑う自信がある。十九が納豆喰ったりしたら多分笑えるし、なんか普通に会話しているだけでも笑える。ギャグ時空が十九の周りに渦巻いているとしか思えない。 このメロディは──まんが日昔ばなし。 九十九さんの携帯電話が鳴っている! ・・・・・・・!?!?!? この場面を読んだ人で吹き出さなかった人がいるだろうか、いやいないだろう。それ程のインパクトがこの場面にはあるはず。喋っているだけで笑える十九の携帯の着信音はなんとまんが日昔ばなし!!! このとてつもなく微妙なチョイスはなんだ!? ここで昔の演歌とかをチョイスされたんだったら

    カーニバル・デイ新人類の記念日/清涼院流水 - 基本読書
  • 黄色い部屋の秘密 by ガストン・ルルー - 基本読書

    黄色い部屋の秘密〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者: ガストン・ルルー,高野優,竹若理衣出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/10/22メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る今やカレーといえば福神漬ぐらいのレベルでミステリといえば密室物ぐらいに切っても切れない関係性にある。書は『オペラ座の怪人』などで知られるガストン・ルルーによって1908年に刊行され、最初期の密室作品群のうち「実は抜け穴がありましたー」などというがっかりな結末でない「完全な密室状態」であることを作品の中心に置いた、時代を代表する作品である(完全な密室状態を書いた最初の作品とは解説にも書いてないからこれぐらいが妥当な表現だろう)。 さまざまな批判はあったものの、今日まで『黄色い部屋の秘密』が個展中の古典として読み継がれてきた最大の理由は、完全な密室にこだわった、という点にあるのだろう。

    黄色い部屋の秘密 by ガストン・ルルー - 基本読書
  • 魔術×ミステリ──『魔術師を探せ! 』 by ランドル・ギャレット - 基本読書

    魔術師を探せ! 〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者: ランドルギャレット,旭ハジメ,公手成幸出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/09/08メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見る書『魔術師を探せ!』はランドル・ギャレットによる魔術が当たり前に存在する世界での殺人事件を探偵役が解決していくファンジックミステリだ。翻訳は1978年が初出なので実に40年近くの時を経て新訳で復活した。長篇ではなく、「その眼は見た」「シェルブールの呪い」「青い死体」の3篇を集めた中篇集となる。 それにしても、魔術が存在する世界でのミステリって、自由度が高くていろいろ実験的なこともできそうだし、もっとたくさん数があってもいいと思うんだけれどもあんまり数がないのはやっぱりその理論的な構築が難しいからだろうか。 たとえば、問答無用で遠く離れた相手の首を魔術でひねり潰せるのであれば殺人

    魔術×ミステリ──『魔術師を探せ! 』 by ランドル・ギャレット - 基本読書
  • 『銀河ヒッチハイク・ガイド』の著者による、あまりにも無茶苦茶な探偵小説──『ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所』 - 基本読書

    ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所 (河出文庫) 作者: ダグラスアダムス,Douglas Adams,安原和見出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2017/12/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見るNetflixに『私立探偵ダーク・ジェントリー』というドラマがあるのだけど、これが無茶苦茶な話、ミステリィで、同時に凄まじい傑作ある。開始一分で大家が主人公の車をハンマーでぶっ壊し、主人公トッドはなぜか玄関ではなく家の側面のはしごを辿って家に入り、ホテルの中で自分自身を発見し、殺人が起こってみればそこにはなぜかサメの噛み跡が大量に存在し……ととわけのわからないことが起こり続ける。 その上主人公が出会う探偵のダークジェントリーは「万物はすべて関係している」という全体論的発想でもって推理をする全体論的探偵であり、一般的なミステリィでは重要とされる「指紋や足跡などのさ

    『銀河ヒッチハイク・ガイド』の著者による、あまりにも無茶苦茶な探偵小説──『ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所』 - 基本読書
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