タグ

ブックマーク / honz.jp (6)

  • 時間とはいったいなんなのか?──『時間は存在しない』 - HONZ

    時間は存在しない、といきなり言われても、いやそうは言ったってこうやって呼吸をしている間にもカチッカチッカチッと時計の針は動いているんだから──とつい否定したくなるが、これを言っているのは、一般相対性理論と量子力学を統合する、量子重力理論の専門家である、職のちゃんとした(念押し)理論物理学者なのである。 名をカルロ・ロヴェッリ。彼が提唱者の一人である「ループ量子重力理論」の解説をした『すごい物理学講義』は日でもよく売れているようだが、書はそのループ量子重力理論から必然的に導き出せる帰結から、「時間は存在しない」ということをわかりやすく語る、時間についての一冊である。マハーバーラタやブッタ、シェイクスピア、『オイディプス王』など、神話から宗教、古典文学まで幅広いトピックを時間の比喩として織り込みながら、時間の──それも我々の直感に反する──物理学的な側面を説明してくれるのだが、これが、と

    時間とはいったいなんなのか?──『時間は存在しない』 - HONZ
    reqanui
    reqanui 2021/02/27
    ベイリーの『時間衝突』みたいな発想だ
  • SNSの誤情報ばらまき・意図的な操作にどう立ち向かうのか──『操作される現実―VR・合成音声・ディープフェイクが生む虚構のプロパガンダ』 - HONZ

    SNSの誤情報ばらまき・意図的な操作にどう立ち向かうのか──『操作される現実―VR・合成音声・ディープフェイクが生む虚構のプロパガンダ』 この1〜2年の間に、ソーシャルメディアがもたらすフェイクニュースの蔓延、政治利用について書かれたが何冊も邦訳刊行されてきた。 デイヴィッド・パトリカラコス による『140字の戦争 SNSが戦場を変えた』は2014年のガザ侵を取りあげ、SNSがいかに人を動員するのか、しかも多くの人は事実性よりも感情を優先して判断することを描き出していくし、ピーター・ポメランツェフによる『嘘と拡散の世紀:「われわれ」と「彼ら」の情報戦争』はフィリピンのドゥテルテの選挙戦でフェイスブックを用いて自分たちに有利な偽情報を流し続けたSNS戦の現状など、数々の嘘の拡散事案をレポートしている。 年9月にも『マインドハッキング: あなたの感情を支配し行動を操るソーシャルメディア』が

    SNSの誤情報ばらまき・意図的な操作にどう立ち向かうのか──『操作される現実―VR・合成音声・ディープフェイクが生む虚構のプロパガンダ』 - HONZ
  • お金の何が、世界を"動かして"いるのだろう?──『貨幣の「新」世界史――ハンムラビ法典からビットコインまで』 - HONZ

    お金の何が、世界を”動かして”いるのだろう?──『貨幣の「新」世界史――ハンムラビ法典からビットコインまで』 貨幣の歴史について語ったは数多い。 それだけに「新」といえるほどの新機軸を打ち出せるものかと思っていたのだが、書は貨幣の定義を通常よりも拡張し『そこで私は、お金は価値のシンボルだという定義にたどり着いた。』としてみせることで、より広い視点、それも生物学、宗教、脳科学と一見貨幣とはあまり関係なさそうな分野まで内包し、様々な角度から光を当てた貨幣史を語ることを可能にしてみせた。 貨幣史というよりは、貨幣を通した人類史──といったほうが正確かもしれない。貨幣を使いみちのみで考えると「価値のあるモノやサービスと交換する」ために存在している。が、お金が手に入ると期待をした時に脳にはどんな影響が起こっているのか──と問いかけてみれば脳科学と繋がりうるし、宗教の教えにはお金や富についての言及

    お金の何が、世界を"動かして"いるのだろう?──『貨幣の「新」世界史――ハンムラビ法典からビットコインまで』 - HONZ
  • どうしてあなたはそんなにいい子ちゃんなの? 『目の見えない私がヘレン・ケラーにつづる怒りと愛をこめた一方的な手紙』 - HONZ

    HONZが送り出す、期待の新メンバー登場! 中野 亜海は三味線と江戸時代を趣味に持ちながら、実用書やビジネス系のも手掛ける敏腕編集者。今後の彼女の活躍にどうぞ、ご期待ください!(HONZ編集部) 目が見えない、あるいは耳の聞こえない子どもたちは、こう言われて育つらしい。「どうして、ヘレン・ケラーのようにできないの?」 筆者のジョージナ・クリーグは目が見えない。対してヘレン・ケラーは、目も見えない上に耳も聞こえない。子どもの頃から、自分より障害が重いこの偉人と比べられ続けた彼女が、ムカつきすぎてヘレンに怒りの手紙を書いたのが書だ。もちろんヘレンから返事が届くことはない。一方的に書いている。 筆者の、ヘレンへの一通目の手紙は素朴なつっこみだ。「ちょっとあなた、いい子ちゃんすぎない?」である。書は「創造的ノンフィクション」という形式で書かれている。これは、資料に基づいた正確な事実を、筆者が

    どうしてあなたはそんなにいい子ちゃんなの? 『目の見えない私がヘレン・ケラーにつづる怒りと愛をこめた一方的な手紙』 - HONZ
  • わたしたちの世界は、わたしたち自身だ『生まれながらのサイボーグ: 心・テクノロジー・知能の未来』 - HONZ

    作者:アンディ・クラーク 翻訳:呉羽 真、久木田 水生、西尾 香苗 出版社:春秋社 発売日:2015-07-24 「サイボーグ」といえばまず真っ先に、義体が当たり前になった近未来世界を描く攻殻機動隊シリーズや、そのままずばりタイトルに入っている石ノ森章太郎原作の『サイボーグ009』シリーズに代表されるイメージを思い浮かべる人が多いかもしれない。その特徴を一つ上げるならば、生身の人間ではなく一部だったり全体だったりが機械の身体に置き換わっていることだろう。 書が提示するサイボーグ観 ところが書が提示するサイボーグ観はアニメ・漫画的な「身体のどこかが機械に置き換わったもの」とは大きく異なっている。そもそも、元々「サイボーグ」が意味するところは、「サイバネティックな有機体」あるいは「サイバネティックな方法でコントロールされた有機体」を表す略語であり、『それは、人間─機械間の融合という考え方と

    わたしたちの世界は、わたしたち自身だ『生まれながらのサイボーグ: 心・テクノロジー・知能の未来』 - HONZ
  • 「時間」そのものに興味がある人すべてにオススメしたい──『タイムトラベル 「時間」の歴史を物語る』 - HONZ

    「タイムトラベル」といえばこれを読んでいる多くの人は「あーはいはい」とその意味するところをすぐに理解してくれるだろう。空間のように時間を移動することができて、未来に行ったり過去に行ったりできるアレのことだ。もちろんタイムトラベル事象は我々の生活の身近なところにあるものではないけれども、邦画でも洋画でも、漫画でも小説でも「タイムトラベル」が出てくるものはいくらでもあるから、なかなかこの概念を知らぬままに生きるのも難しい。 しかし、この「タイムトラベル」という概念はいつ頃生まれたのだろうか。あまりにもよく知っている、よく(フィクションの中で)用いられているものだから、神話の時代からあるだろうと思ってしまうが、実はその起源はごく浅いと著者はいう。 (……)古代人には、永遠の命、生まれ変わり、死者の国といった概念はあったが、時間旅行という概念はなかった。現代人には馴染み深い「タイムマシン」など、ま

    「時間」そのものに興味がある人すべてにオススメしたい──『タイムトラベル 「時間」の歴史を物語る』 - HONZ
    reqanui
    reqanui 2018/09/06
    causal loop/因果ループ/自己無矛盾型/循環型/鶏が先か卵が先か型のオチが何時頃生まれたか載ってないかなあ?
  • 1