微生物のミドリムシを練り込んだ「ミドリムシクッキー」が江東区の日本科学未来館で販売され、人気を集めている。簡単に増やすことができ、栄養価の高いミドリムシを食品化する研究が進んでおり、クッキーは実際に商品化された一つだ。 ミドリムシ(学名ユーグレナ)は池や水田などにすむ単細胞の微生物。植物のように二酸化炭素を吸収して光合成し、水と少量のミネラルを与えるだけで、一日で二倍に増える。必須アミノ酸がバランスよく含まれるほか、ビタミンやドコサヘキサエン酸(DHA)などの不飽和脂肪酸も豊富で、「食料危機を救う存在」と期待されている。 同館は開催中の「おいしく、食べるの科学展」(三月二十二日まで)の中で、ミドリムシを食品活用するための研究などについて紹介。乾燥させ粉末状にしたミドリムシを練り込んだクッキーとベーグルも販売する。クッキー一枚に約二億匹が含まれるという。