ワタミの過労自殺問題で、渡邉美樹社長に対するバッシングが盛り上がっている。 責任の所在については経営者に帰せられるのは当然なので、別に異論はない。 ただ、同様の悲劇を防ぐための対策は別途考える必要がある。というのも、 経営者にお灸を据えた程度では、この種の問題は決して根絶しないからだ。 まず、そもそもの大前提として、日本に「従業員が死んでもいいから働き続けろ」 と考えている経営者はいない。当たり前の話だが、従業員が過労死や過労自殺する ことによって受ける社会的信用の毀損は、月に100時間残業させることで稼げる 利益よりケタ違いに大きいからだ。 ワタミのようにトップが目立ちたがり屋の企業ならなおさらで、きっと今ごろ人事 部門の責任者は社内で責任を追及されているはずだ(とはいえそれを監督するのが トップの務めであるわけで、やはり最終的に渡邉社長自身の責任問題だろう)。 ■