とっさに嘘をついてしまうことがある。悪意もなければ、本当のことを言ってもさして影響はないのに、なぜか嘘が出る。でも、もし部下の「とっさの嘘」で、責任を負わされる羽目になったら、たまったもんじゃない。 「健康問題が理由でしょ? 健康問題まで任命責任になっちゃうわけ?」と、責任を回避したのは、どこぞの総理大臣(注1)。ゴルフができて、仕事ができないわけ?…とも思いますけど。いやいや、別に健康問題が「嘘」って言っているわけではありませんので、あしからず。 注1)鴻池祥肇・前官房副長官が週刊誌に女性問題を報じられ、辞任したことについての麻生太郎首相のコメント。 さて、嘘は嘘でも、そんな(どんな?)「考え抜かれた嘘」ではなく、ある一社員の「とっさの嘘」が、会社の上層部までをも動かす大事件が知人の会社で起こった。 きっかけは、新商品の役員プレゼン当日の、ある出来事だった。プレゼンターはプロジェクトリー