日の出町平井の曹洞宗宝光寺に「鹿野(ろくや)大仏」が完成し、十一日から一般の参拝者向けの公開が始まった。 本体の高さは十二メートル。一一・三メートルの鎌倉の大仏を上回る。横幅は約十一メートルで台座などを含めた高さは約十八メートル。青銅製で山形市で部品を鋳造し、寺に運んで組み立てた。 先代住職が布教を願って四十年ほど前に建立を決意。遺志を継いだ八坂良秀住職(64)が五年かけて完成させた。八坂住職は東日本大震災で修行時代の仲間を亡くしており、「犠牲者を供養したいという思いが募り、建立を急いだ」と語る。 この日は午前中から参拝に来る人が絶えず、青梅市から友人と訪れたパート樋口有子さん(59)は「山ばかりの地域に急に名所ができた感じ。眺望もいいし、立派な大仏さまで感動した」と話した。八坂住職は「訪れた方にほっとしてもらえるよう、お顔を優しい表情にした。観光面でも多摩地域全体が元気になるような拠点の