【ビアク島(インドネシア東部)=梁田真樹子】中国が東シナ海に「防空識別圏」を設定したことを受け、オーストラリアのビショップ外相は26日、「東シナ海の現状を変更する、いかなる威圧的かつ一方的な行動にも反対する」との声明を発表した。 声明は「中国の唐突な発表を懸念する」と指摘した上で、「(防空識別圏に関する)発表の時期や方法は、地域の安定に有益ではない」と中国を批判。25日に駐キャンベラ中国大使を召喚し、中国の行動への懸念を伝えると共に、説明を求めたことも明らかにした。 豪州は中国の海洋進出をけん制するため、対米同盟や日本との協力強化に動いている。10月上旬にインドネシア・バリ島で開かれた日米豪外相会談も、尖閣諸島周辺で挑発的行為を繰り返す中国を念頭に、「東シナ海での一方的な行動に反対する」などとする共同声明を発表している。