5月8日以降、アップルが32億ドルで「beats(ビーツ)」を買収するというニュースが伝わり、「アップルがいったいなぜ?」という声が多く聞かれた。beats Electronicsはヘッドフォンブランドとして近年急速に浸透した会社。筆者も、買収のニュースを聞いた段階では首を傾げたものだ。アップルはこれまで大型M&Aとは無縁で、自ら新事業を生み出すことで成長をしてきた。今回、ティム・クックCEOがこの路線を転換し、成長のための企業買収を行うにしても、なぜこの会社を選んだのか、納得できなかったからだ。 しかし、いくつかの切り口を個別にみると、beatsには単純なヘッドフォンメーカーとして価値以上の魅力があることは間違いない。 ヘッドフォンのトップ企業 まずヘッドフォンメーカーとしてのbeatsの実力をみてみよう。 同社は現在、ブランド別ヘッドフォンの販売シェアでは世界ナンバーワンと言われている
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