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ブックマーク / www.anlyznews.com (6)

  • 人生にある罠としての「線形代数と群の表現Ⅰ」

    文系から見て謎な理系単語は幾つもあるが、その一つに「群」があると思う。歴史はガロアにまで遡るので浅くは無いが、社会科学分野では広く利用されているとは言えないので、大半の文系には縁が薄い。しかしSNSで定期的に目にする単語でもある。NHKの「オックスフォード白熱教室 第2回 シンメトリーのモンスターを追え」も群論の話だった。概要ぐらい知りたいところだ。 そういう動機でまず、図解・わかる○○○的な志賀浩二(1989)『群論への30講』を手にとってみた。しかし志賀(1989)は群論の基的な概念や幾つかの具体的な群を丁寧に説明しているものの、応用につながる議論は薄い。群環と表現の部分も線形代数っぽい話に展開していくような雰囲気を出しつつ、少年ジャンプの連載打ち切り的な展開で終了してしまった。 格的に群論を学ぶ気は無かったので志賀(1989)に特に不満は無かったが、SNSとは怖いところで『次に読

    人生にある罠としての「線形代数と群の表現Ⅰ」
    rishida
    rishida 2013/11/03
    2013年11月1日金曜日 人生にある罠としての「線形代数と群の表現Ⅰ」 Check Tweet Pocket 文系から見て謎な理系単語は幾つもあるが、その一つに「群」があると思う。歴史はガロアにまで遡るので浅くは無いが、社会科学分野で
  • パズル的に読める『離散数学「数え上げ理論」』

    少し前にタイムラインで話題になっていたので、『離散数学「数え上げ理論」』を拝読した。数学畑の人らしく丁寧に書かれた説明と、単純ゆえに興味深い問いが並ぶパズル的なだ。複雑な計算は無いので、紙と鉛筆なども要らないと思う。賢く場合分けを数える方法の。 構成は、大きく二つに分けてあり、第一部で数え上げ問題を、第二部で数え上げ理論となっている。基礎的な知識を第一部で、理論的な議論を第二部に配置しているようだ。例えば第一部の第5章でフィボナッチ数列が出てきて、その閉じた数を表すビネの公式が、第二部の第7章で差分方程式を使って、第8章では母関数を使って証明される。 良い意味で、第一部と第二部で内容が大きく異なるわけではない。第一部も第二部も、プレゼント交換で自分のプレゼントが当たる確率のような具体的な問題を提示し、それを抽象化していく方法で議論が進んでいく。説明は丁寧で、式の展開は過剰なぐらいだ。た

    パズル的に読める『離散数学「数え上げ理論」』
    rishida
    rishida 2013/04/08
    パズル的に読める『離散数学「数え上げ理論」』: ニュースの社会科学的な裏側 少し前にタイムラインで話題になっていたので、『離散数学「数え上げ理論」』を拝読した。数学畑の人らしく丁寧に書かれた説明と、単純ゆ
  • 米国の風力発電ブームは昨年で息切れ

    ► 2024 (35) ► 8月 (1) ► 7月 (15) ► 6月 (1) ► 5月 (2) ► 4月 (4) ► 3月 (8) ► 2月 (3) ► 1月 (1) ► 2023 (71) ► 12月 (7) ► 11月 (2) ► 10月 (4) ► 9月 (10) ► 8月 (6) ► 7月 (6) ► 6月 (8) ► 5月 (5) ► 4月 (2) ► 3月 (6) ► 2月 (9) ► 1月 (6) ► 2022 (88) ► 12月 (3) ► 11月 (3) ► 10月 (7) ► 9月 (5) ► 8月 (9) ► 7月 (8) ► 6月 (9) ► 5月 (8) ► 4月 (8) ► 3月 (10) ► 2月 (11) ► 1月 (7) ► 2021 (64) ► 12月 (5) ► 11月 (6) ► 10月 (9) ► 9月 (4) ► 8月 (7) ► 7月 (

    米国の風力発電ブームは昨年で息切れ
    rishida
    rishida 2013/01/03
    米国の風力発電ブームは昨年で息切れ: ニュースの社会科学的な裏側 2013年1月2日水曜日 米国の風力発電ブームは昨年で息切れ Check Tweet BBCによると、1992年に1.5GWだった米国の風力発電は現在では12GWまで成長し、天然ガスを凌
  • クルッグマン論文を使って、池田信夫を応援する

    ニコ生中継のディベートで経済評論家の池田信夫氏が、マネータリーベース増加論者の高橋洋一氏に惨敗したようだ(橋下さんがまさかのリフレ覚醒→池田氏とバトル - Togetter)。 通貨供給量をとにかく増やせばいいと言う単純主張をディベートで打ち破るのは難しいが、過去の統計データは高橋氏を支持していない以上、池田氏の理論的な説明が明快でなかった可能性が高い。 例のノーベル賞経済学者のクルッグマンのIt's ba+k!論文を使って、再戦のために手助けをしたいと思う。池田氏は読まないだろうけど。 1. 流動性の罠を描画する It's ba+k!論文では当時存在した色々なディスカッションがされているのだが、ポイントは将来の通貨供給量が固定されている限り、現在の通貨供給量を幾ら増やしても無駄と言う所だ。 まずは二期間の効用関数U(c1,c2)を定義しよう。効用は人生の満足度のようなものだ。論文では無限

    クルッグマン論文を使って、池田信夫を応援する
    rishida
    rishida 2012/11/25
    リフレ派が増え始めたからこそ、派閥内外で活発な議論をして内容を精査して欲しい
  • 経済学的な裏づけはあるオバマの政策

    「オバマ再選でアメリカ経済はさらに停滞するだろう」と言うブログのエントリーで、オバマ大統領の政策が経済を低迷させると主張している。新自由主義者には理解したく無いのであろうけれども、経済学的にオバマ大統領の政策は、少なくとも一方の立場からは妥当と言えるものも多い。目や耳を塞いで新自由主義を唱える人が見るとも思わないが、幾つかツッコミを入れてみよう。 1. 金融規制 まずは金融政策の部分だが、金融機関の規制は無理があるので、銀行にリスク回避的な行動を取らせるために、救済をしないと宣言すべきだと、ドッド・フランク法案を否定している。銀行員と預金者の利害対立があるので、この議論は単純すぎる。 ミクロ金融理論には二つの代表的な銀行の論文がある。Diamond(1984)*1では銀行員と預金者の間には利害関係があるので、銀行員が暴走しないように自己資比率などの規制が必要だと議論している。Diamon

    経済学的な裏づけはあるオバマの政策
    rishida
    rishida 2012/11/11
    経済学的な裏づけはあるオバマの政策: ニュースの社会科学的な裏側 2012年11月9日金曜日 経済学的な裏づけはあるオバマの政策 Check Tweet 「オバマ再選でアメリカ経済はさらに停滞するだろう」と言うブログのエントリーで、
  • 所得税の最高税率75%とフランスの不動産市場

    何かポジションを取ると、例えば新自由主義者を名乗ると、だんだんと事象を直視するのが難しくなっていくようだ。 フランスの所得税の最高税率75%への引き上げで、富豪向けの不動産の売り物件が増えていると言う話をしているブログのエントリーがあった。富裕層が国外へ逃避していると言いたいらしいが、少なくとも四つは見落としがあるように思える。 相続税ならともかく*1、所得税の回避のための国外移住は意味が無いケースが多い*2。フランス国内で得られた所得は、国外居住者にも課税される。 富豪はキャピタルゲインを含めた利子所得が多いため、給与所得にかかる所得税の最高税率で大きな打撃を受けない*3。 フランスもユーロ危機の影響を受けているので、税制だけが不動産市場を決定するわけではない。 タックス・ヘイヴンを利用したい富豪は、既に所得税の低いスイスに移住しているであろう(ウェッジ)。 所得税率が上がる事自体は、富

    所得税の最高税率75%とフランスの不動産市場
    rishida
    rishida 2012/11/03
    所得税の最高税率75%とフランスの不動産市場: ニュースの社会科学的な裏側 2012年11月2日金曜日 所得税の最高税率75%とフランスの不動産市場 Check Tweet 何かポジションを取ると、例えば新自由主義者を名乗ると、だんだんと事
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