アリストテレス Aristoteles ( 384/3-322/1B.C.) 左がプラトン、右がアリストテレス(手前に寝転んでいるのは、ディオゲネス) ラファエロ「アテナイの学堂」より アリストテレスに関しては、 「プラトンのイデア論を批判した」だの、 「徳は中庸」だの、 「最高の理想は、真理を探究する、観想的生活」だの、 よく知られている結論だけ書いても、何か当たり前の(あるいは変な)詰まらない事を言っているのではないか、という気がすると思います。 しかし、そうではない、ということを(アリストテレスを知らない人に)解ってもらうのは、かなり大変です。 論理学から天文学や生物学まで何でも一人でやってしまった「万学の祖」ですし、その思考の粘り強さは比類がありません。 実体―「形相(eidos)」と「質料(hule)」 「形相 もともと、目に見える「形」を意味するギリシャ語エイドスの訳語で、ある