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ブックマーク / nikubeta.hatenablog.com (21)

  • 顔を持たぬために歴史を書くこと 慎改『ミシェル・フーコー』 - オシテオサレテ

    ミシェル・フーコー: 自己から脱け出すための哲学 (岩波新書 新赤版 1802) 作者: 慎改康之 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/10/19 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 慎改康之『ミシェル・フーコー 自己から抜け出すための哲学』岩波新書、2019年。 著者は、フーコーの著作、講義録の見事な翻訳と、明晰な解説をすでにいくつも世に送り出している。書は、その著者による待望のフーコー入門書である。入門書であるのだから、フーコーの主要著作の内容紹介はもちろんなされる(まだ邦訳のない『肉の告白』の解説もなされる)。しかし、それと並んで書が重視するのは、著作と著作のあいだにあるつながりである。フーコーは次々と主題を変える。その変化をどう説明すればいいのか。 著者によれば、最初期のフーコーの問題意識は、近代社会のなかで失われた人間性をどう取り戻すか、というものだっ

  • アリストテレスからの連続創造説 ライプニッツ「ヤコプ・トマジウスとの往復書簡」 - オシテオサレテ

    ライプニッツ著作集 第II期 第1巻 哲学書簡 作者: ゴットフリート・W・ライプニッツ,酒井潔+佐々木能章,山内志朗+伊豆藏好美+上野修+谷川多佳子ほか出版社/メーカー: 工作舎発売日: 2015/05/26メディア: 単行この商品を含むブログ (3件) を見る ライプニッツ「ヤコプ・トマジウスとの往復書簡」『ライプニッツ著作集 第II期 1 哲学書簡』酒井潔、佐々木能章監修、工作舎、2015年、13-53ページ。 「ライプニッツ著作集」第II期の刊行がついにはじまった。第1巻は重要な書簡を集めたものとなっている。冒頭に置かれるのは、師ヤコプ・トマジウス(1622-1668)とライプニッツが交わした書簡の一部である。なかでも1669年4月にライプニッツから送られた手紙は、彼の初期思想を理解するうえで欠かせない史料であり、日語で読めるようになったことは大変喜ばしい。 書簡中でのライプニ

    アリストテレスからの連続創造説 ライプニッツ「ヤコプ・トマジウスとの往復書簡」 - オシテオサレテ
  • テミスティオスの知性論とその解釈 Mahoney, "Themistius and the Agent Intellect" #1 - オシテオサレテ

    Edward P. Mahoney, "Themistius and the Agent Intellect in James of Viterbo and other Thirteenth Century Philosophers (Saint Thomas, Siger of Brabant and Henry Bate)," Augustiniana 23 (1973), 422–67. 古代のアリストテレス注釈家の一人であるテミスティオスの能動知性論とその受容を扱った論文です。今日はその前半部を(422–445頁)。哲学史上能動知性をめぐる論争のなかでテミスティオスがしばしば重要な権威として言及されるようになったのは、アヴェロエスがその有名な知性単一説(能動知性も受動知性のすべての人間に共通でそれぞれひとつ)を支持した権威としてテミスティオスの名前を挙げているように見えるからでした

    テミスティオスの知性論とその解釈 Mahoney, "Themistius and the Agent Intellect" #1 - オシテオサレテ
  • アリストテレスによる欲望の監禁 フーコー『知への意志講義』 - オシテオサレテ

    ミシェル・フーコー講義集成 1 〈知への意志〉講義: 知への意志講義 コレージュ・ド・フランス講義1970─1971年度 作者: ミシェルフーコー,Michel Foucault,慎改康之,藤山真出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2014/03/17メディア: 単行この商品を含むブログ (2件) を見る ミシェル・フーコー『知への意志講義 コレージュ・ド・フランス講義1970-1971年度』ミシェル・フーコー講義集成 1, 慎改康之、藤山真訳、筑摩書房、2014年、3–53ページ。 コレージュ・ド・フランスでのフーコーの講義は、アリストテレス『形而上学』冒頭部の分析からはじまる。そこでアリストテレスが歴史的に重要な操作をひそかに行っているというのだ。 周知のように『形而上学』は次のようにはじまる。 すべての人間は、その自然性によって、認識への欲望を持っている。諸感覚によって引き起こ

    アリストテレスによる欲望の監禁 フーコー『知への意志講義』 - オシテオサレテ
    rodori
    rodori 2015/09/21
    人間は動物と違って「有用でない感覚から快楽を」感じることができる。逆に言えば、役に立たない(有用でない)哲学書を読んで快楽を感じることが出来ない輩は動物と変わらない。
  • 初期アヴェロエスの知性論 Taylor, Long commentary on the De Anima of Aristotle, #1 - オシテオサレテ

    Long Commentary on the De Anima of Aristotle (Yale Library of Medieval Philosophy Series) 作者: Averroes,Richard C. Taylor出版社/メーカー: Yale University Press発売日: 2009/10/20メディア: ハードカバー クリック: 9回この商品を含むブログ (3件) を見る Richard C. Taylor, "Introduction," in Long commentary on the De Anima of Aristotle, trans. Richard C. Taylor with Thérèse-Anne Druart (New Haven: Yale University Press, 2009), xv-cix, here xv-x

    初期アヴェロエスの知性論 Taylor, Long commentary on the De Anima of Aristotle, #1 - オシテオサレテ
    rodori
    rodori 2015/09/13
    難しいことはよくわからない。が、アリストテレスの知性論を理解するためには、彼の天体論を読むのが一番の近道になるということだけは理解した。
  • 知性単一論に向けて Taylor, Long commentary on the De Anima of Aristotle, #2 - オシテオサレテ

    Long Commentary on the De Anima of Aristotle (Yale Library of Medieval Philosophy Series) 作者: Averroes,Richard C. Taylor出版社/メーカー: Yale University Press発売日: 2009/10/20メディア: ハードカバー クリック: 9回この商品を含むブログ (3件) を見る Richard C. Taylor, "Introduction," in Long commentary on the De Anima of Aristotle, trans. Richard C. Taylor with Thérèse-Anne Druart (New Haven: Yale University Press, 2009), xv-cix, here xlii

    知性単一論に向けて Taylor, Long commentary on the De Anima of Aristotle, #2 - オシテオサレテ
  • プラトンをめぐる新教と旧教 Gerson, "Cherniss and the Study of Plato Today" - オシテオサレテ

    Lloyd P. Gerson, "Harold Cherniss and the Study of Plato Today," Journal of the History of Philosophy 52 (2014): 397–409. https://muse.jhu.edu/login?auth=0&type=summary&url=/journals/journal_of_the_history_of_philosophy/v052/52.3.gerson.html https://www.academia.edu/7531339/Harold_Cherniss_and_the_Study_of_Plato[著者のアカデミア。ダウンロード可能] 北米でのプラトン解釈の傾向を、Harold Chernissというプリントン高等研究所に所属していた研究者の影響の帰結として読みとく論

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  • 単数説と複数説の起源 Callus, "The Origins of the Problem of the Unity of Form - オシテオサレテ

    The Dignity of Science; Studies in the Philosophy of Science 作者: William Humbert Kane,James A Weisheipl出版社/メーカー: Nabu Press発売日: 2011/09/05メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る Daniel A. Callus, "The Origins of the Problem of the Unity of Form," in The Dignity of Science: Studies in the Philosophy of Science Presented to William Humbert Kane, O. P., ed. James A. Weisheipl (Washington: Thomist Press, 196

    単数説と複数説の起源 Callus, "The Origins of the Problem of the Unity of Form - オシテオサレテ
    rodori
    rodori 2015/01/24
    アヴィセンナ。
  • 形相付与者の新解釈 Richardson, "Avicenna and Aquinas" - オシテオサレテ

    The Arabic, Hebrew and Latin Reception of Avicenna's Metaphysics (Scientia Graeco-arabica) 作者: Dag Nikolaus Hasse,Amos Bertolacci出版社/メーカー: De Gruyter発売日: 2011/05/30メディア: ハードカバー クリック: 2回この商品を含むブログを見る Kara Richardson, "Avicenna and Aquinas on Form and Generation," in The Arabic, Hebrew and Latin Reception of Avicenna's Metaphysics, ed. Dag N. Hasse and Amos Bertolacci (Berlin: de Gruyter, 2012), 251

    形相付与者の新解釈 Richardson, "Avicenna and Aquinas" - オシテオサレテ
    rodori
    rodori 2015/01/24
    アヴィセンナ。存在の原因/起源の原因の区別。形相付与者(能動知性∝光輝)についての新解釈。
  • イエズス会によるアクィナスの支持とアヴェロエスの排除 Martin, Subverting Aristotle, ch. 5 - オシテオサレテ

    Subverting Aristotle: Religion, History, and Philosophy in Early Modern Science 作者: Craig Martin出版社/メーカー: Johns Hopkins Univ Pr発売日: 2014/03/13メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (3件) を見る Craig Martin, Subverting Aristotle: Religion, History, and Philosophy in Early Modern Science (Baltimore: Johns Hopkins University Press, 2014), 86-92. ルネサンスアリストテレス主義の最新の概説書から、イエズス会士を扱った節を読んだ。ここもまたアヴェロエスを軸に論じている。 イタリアの自然哲学者がアヴ

    イエズス会によるアクィナスの支持とアヴェロエスの排除 Martin, Subverting Aristotle, ch. 5 - オシテオサレテ
  • アヴェロエス衰亡史 Stone, "Why Europeans Stopped Reading Averroës" - オシテオサレテ

    Harold Stone, "Why Europeans Stopped Reading Averroës: The Case of Pierre Bayle," Alif: Journal of Comparative Poetics 16 (1996): 77–95. http://www.jstor.org/stable/521831 アヴェロエスは中世からルネサンスにかけて毀誉褒貶はありながらも、広く読まれ続けていた。しかし17世紀後半から急速に読まれなくなる。どうしてか?この問題を検証する論文である。まずアヴェロエスが注釈をほどこしていたアリストテレスの権威が、17世紀にはいると急激に低下した。権威を剥奪されたアリストテレスへの注釈者をどうして読む必要があるだろうか。アリストテレスをなお学ぶ人々にとっても、アヴェロエスを置きかえる有力な対抗馬が出現していた。イエズス会が作成した注

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  • 霊魂論からアンソロポロジーへ Cellamare, "Anatomy and the Body" - オシテオサレテ

    Davide Cellamare, "Anatomy and the Body in Renaissance Protestant Psychology," Early Science and Medicine 19 (2014): 341-64. http://booksandjournals.brillonline.com/content/journals/10.1163/15733823-00194p03 プロテスタント圏での自然哲学の再編成をあつかう最新の論文である。16世紀の北方の神学者・哲学者たちは、霊魂をめぐる学問(scientia de anima)のうちで、身体に関する論述を手厚く行いはじめる。そのときの論述は解剖学に依拠して行われた。この霊魂論への解剖学の流入はいかにして起きたのか。 転換点となったのはフィリップ・メランヒトンの霊魂論である。メランヒトンはルターに忠実に

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    rodori 2014/11/27
    最初の人間学。
  • アヴィセンナ、イスラム神学、アヴェロエスの戦略 Bertolacci, "Averroes against Avicenna" - オシテオサレテ

    Renaissance Averroism and Its Aftermath: Arabic Philosophy in Early Modern Europe (International Archives of the History of Ideas Archives internationales d'histoire des idées) 作者: Anna Akasoy,Guido Giglioni出版社/メーカー: Springer発売日: 2012/12/13メディア: ハードカバー クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る Amos Bertolacci, "Averroes against Avicenna on Human Spontaneous Generation: The Starting-Point of a Lasting Debate," R

    アヴィセンナ、イスラム神学、アヴェロエスの戦略 Bertolacci, "Averroes against Avicenna" - オシテオサレテ
  • アリストテレスのプラトン批判 ロイド『アリストテレス』第3章 - オシテオサレテ

    アリストテレス―その思想の成長と構造 作者: G.E.R.ロイド,G.E.R. Lloyd,川田殖出版社/メーカー: みすず書房発売日: 1998/06メディア: 単行 クリック: 8回この商品を含むブログを見る G・E・R・ロイド『アリストテレス その思想の成長と構造』川田殖訳、みすず書房、1973年、36–58ページ。 アリストテレス哲学に関するロイドの基書から、プラトン批判を扱った部分を読みました。アリストテレスのプラトン批判の核心にあるのはイデア論の否定でした。彼のイデア論批判はいくつかの論点から構成されています。第一には論理学的な立論からはイデアの実在性を証明できないという批判があります。「ソクラテスは人間である」とか「プラトンは人間である」とか多数の主語の述語となるようなもの(「人間」)が、当の多数のものとは異なるものとして想定できるとしても、そのことはその述語となるものが

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  • イタリアのアリストテレス主義とアヴェロエス Martin, Subverting Aristotle, ch. 5 - オシテオサレテ

    Subverting Aristotle: Religion, History, and Philosophy in Early Modern Science 作者: Craig Martin出版社/メーカー: Johns Hopkins Univ Pr発売日: 2014/03/13メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (3件) を見る Craig Martin, Subverting Aristotle: Religion, History, and Philosophy in Early Modern Science (Baltimore: Johns Hopkins University Press, 2014), 70-85. 初期近代のアリストテレス主義を総覧する新刊から、ポンポナッツィ以後のイタリアのアリストテレス主義を扱う第5章を読む。アヴェロエスの受容を軸にして、通

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  • 戦国日本からイベリア半島をみる 折井「「アニマ」(霊魂)論の日本到着」 - オシテオサレテ

    知のミクロコスモス: 中世・ルネサンスのインテレクチュアル・ヒストリー 作者: ヒロ・ヒライ,小澤実出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2014/03/07メディア: 単行この商品を含むブログ (20件) を見る 折井善果「「アニマ」(霊魂)論の日到着 キリシタン時代という触媒のなかへ」ヒロ・ヒライ、小澤実編『知のミクロコスモス 中世・ルネサンスのインテレクチュアル・ヒストリー』中央公論新社、2014年、332–361ページ。 戦国の日にキリスト教が伝来していたことはよく知られている。ザビエルが九州にたどり着いて以後、宣教師たちは精力的に布教活動を行った。一時は有力大名の一部が改宗するなどして、国内の信者数は数十万の規模にたっした。しかし1600年代にはいると禁教令が発せられ、キリスト教信仰は禁じられる。残った信徒はカクレキリシタンとして、その信仰を保持する。 このような比較的

    戦国日本からイベリア半島をみる 折井「「アニマ」(霊魂)論の日本到着」 - オシテオサレテ
    rodori
    rodori 2014/04/30
    知が日本に伝わったという。その西洋の学知とはなにか?スコラ学のアリストテレス哲学が伝来したというとき、歴史家はしばしばその参照先としてトマス・アクィナスを呼びだしていないだろうか。だが宣教師
  • 批評と社会学的視線 木村「〈批評〉の誕生」 - オシテオサレテ

    木村直恵「〈批評〉の誕生 明治中期における〈批評〉〈改良〉〈社会〉」『比較文学』第45巻、2002年、7–22ページ。 http://ci.nii.ac.jp/naid/40006129994 ある文化圏に外来の術語が入りこみ、それが短期間のうちに広く使われるようになるという現象をどう理解すべきか。この問いに答えるときに有効な議論の型の一つをきれいにみせてくれるすぐれた論文です。 「批評」という言葉は明治10年代に一度導入されたものの、広範に使用されることはなく、やがてすたれてしまいました。それが明治10年代の終わりごろに坪内逍遥が使いはじめるようになってから、一つのジャンルとして急速に定着します。「人生の批判」として出された『小説神髄』は、近代小説として批評的読解の対象となるべく書かれたテキストであり、実際に批評文を呼び起こしていきました。この後、欧米文明を確かな目で鑑定し、すぐれたもの

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  • プラトンを読むためのアリストテレス 中畑「アリストテレス『魂について』をめぐる註解者たちの議論」 - オシテオサレテ

    理論哲学 (イスラーム哲学とキリスト教中世 第1冊) 作者: 竹下政孝,山内志朗出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/11/26メディア: 単行 クリック: 50回この商品を含むブログ (5件) を見る 中畑正志「アリストテレス『魂について』をめぐる註解者たちの議論」竹下政孝、山内志朗編『イスラーム哲学とキリスト教中世I:理論哲学』岩波書店、2011年、107–138頁。 ギリシア人アリストテレス註解者について日語で読むことのできる貴重な論考です。前半の概説部を中心にまとめます。 古代にはアリストテレスの著作にたいするおおくの註解書が著されています。註解という形式はホメロスへの注に端を発するものであり、とくに紀元前200年頃よりアレクサンドリアで発達しました。同時にオルフェウスに帰される詩句の意味を読み解こうとしたパピルスもみつかっており、宗教的文書の説明もまた註解の伝統の源

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  • ルーの実験に基づく発生学 佐藤「発生生物学の黎明」 - オシテオサレテ

    科学思想史 作者: 金森修出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2010/07/29メディア: 単行 クリック: 34回この商品を含むブログ (15件) を見る 佐藤恵子「発生生物学の黎明 ヴィルヘルム・ルー試論」金森修編『科学思想史』勁草書房、2010年、67–125ページ。 発生学に実験という手法を持ちこんだヴィルヘルム・ルー(1850–1924年)に焦点を当て論考です。細部まで理解できているかどうかはこころもとないのですけど、おおよそ以下のようなことが書かれています。ダーウィンの進化論により生物がどうして環境に適応した合目的的な形態をとっているかは、すくなくとも理屈としては説明できるようになりました。しかし自然選択のメカニズムは実証されておらず、またこの新たな理論が個体発生のプロセスに適用可能かもわかっていませんでした。ルーはそのキャリアの初期には進化のメカニズムと個体発生のメカニ

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    rodori
    rodori 2013/02/02
  • オシテオサレテ

    思想 2024年4月号 岩波書店 Amazon 諫早庸一「『14世紀の危機』の語り方:ヨーロッパ到来以前の黒死病」『思想』2024年4月、no. 1200、9–32ページ。 『思想』の特集「危機の世紀」から、14世紀の危機について論じた論考を読む。 非常に多くの情報を提供する論考である。しかし、その骨子は次のように要約できる。「13世紀世界システム」の崩壊は、黒死病によってもたらされたとは考えられない。なぜなら、システムは黒死病が現れたときにはすでに崩壊していたから。システムの崩壊の主要因はむしろモンゴル帝国の解体である。まず気候変動により、帝国の拡大は13世紀末に止まる。その後、帝国を構成する各ウルスの王位継承制度の不全のためウルスは解体し、変動後の気候に適した小政体が数多く成立していった。 ここから私としては、次のような点に論考のポイントがあると判断した。論考の冒頭では14世紀の危機の

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    rodori 2013/01/20