2012年以降、増加の一途をたどる動物虐待事犯。水面下ではもっと多くの動物たちが苦しめられている。週刊女性の短期集中連載『動物虐待を許さない!』の初回は、追い詰められた犬や猫などを受け入れ続けている勇敢な女性の話。 “ムツ子”になりたかった 「私は単なる不良で、水商売あがりじゃけん」 若かりしころにおしゃれで入れたタトゥーを隠そうともせず、NPO法人「犬猫みなしご救援隊(以下、救援隊と表記)」の代表・中谷百里さん(56)は自虐的に笑う。 しかし、中谷さんは不良どころか、その真逆。これまでに救ってきた犬猫をはじめとする動物の命は、なにしろ数千にも及ぶ。いきどころのない動物たちにとっては、まさしく女神、救世主なのだ。 「うちは両親も祖父母も代々にわたって動物が好きな家系でね。幼いころ、近所にはまだ野犬がいたので、犬も猫も拾っていましたよ。魚も鳥もいたし、動物たちに囲まれて育った。 将来は、犬や