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ブックマーク / k0kubun.hatenablog.com (7)

  • YJITの性能を最大限引き出す方法 - k0kubun's blog

    RubyのJITコンパイラYJITを開発している弊社Shopifyでは、社内で最もトラフィックが多いストアフロントのアプリにRuby 3.3 (master) をデプロイして平均レスポンスタイムが16%高速化、社内で最も大きなアプリであるモノリスにRuby 3.2をデプロイして平均レスポンスタイムが9%高速化している。他の会社でも、YJIT番で有効にしたら高速化したという事例をちらほら目にした。 一方で必ずしも良い報告ばかりではなく、YJITを有効化したらメモリを使い切ってしまったりだとか、遅くなったみたいな報告も目に入ることがある。こういった問題は我々も多かれ少なかれ経験しており、それぞれ適切に対処することで解決できたため、その知見を共有する。*1 メモリを使い切ってしまった時 zenn.dev YJITを有効化すると、YJITが生成する機械語に加えて、それに関するメタデータもメモリ

    YJITの性能を最大限引き出す方法 - k0kubun's blog
  • RJIT: RubyでRubyのJITコンパイラを書いた - k0kubun's blog

    僕はRustRubyのJITを書く仕事をしているのだが、去年の12月くらいから、趣味ではRubyRubyのJITを書いている。 それまではC言語でコード生成を行なうMJITを5年くらいメンテしていたのだが、先月、Rubyで機械語を直接アセンブルするRJITに差し替えた。 github.com なので、今Rubyのmasterブランチには、会社で業務として開発しているRust製のYJITと、僕が趣味で開発しているRuby製のRJITの2つのJITコンパイラが存在している。余談だが、JITの開発をしすぎてRubyの作者であるまつもとさんのコミット数を最近抜いた。 なぜMJITをやめたのか MJITも結構がんばっていて、去年開発していたRuby 3.2ではMJITのコンパイラの実装をCからRubyにフルスクラッチした上、バックグラウンド処理をpthreadからfork + SIGCHLDで行

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  • RubyのJITに生成コードのメモリ局所性対策を入れた話 - k0kubun's blog

    昨日、RubyのJITの性能改善のためのパッチを入れた。 github.com JITすればするほどRailsが遅くなる問題 Rubyの次期バージョンである2.6には、バイトコードをCのコードに変換した後、gcc/clangでコンパイルして.soファイルにしdlopenすることで生成コードのロードを行なう、MJITと呼ばれるJITコンパイラが入っているのだが、マージしたころのツイートにも書いていた通り、Railsで使うとより多くのメソッドがJITされるほど遅くなってしまうという問題があった。 結果、"MJIT slows down Rails applications"というチケットが報告されることとなり、昨日までの5か月の間閉じることができなかった。 元の構成 対策を始める前のMJITは大雑把に言うとこういう感じだった。メソッド1つごとに1つの.soファイルが作られ、ロードされる。 無制

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  • Ruby 2.6にJITコンパイラをマージしました - k0kubun's blog

    The English version of this article is available here: medium.com 2/4(日)に、去年のRubyKaigiが終わった直後の新幹線で開発を始め10月に公開したJITコンパイラをRubyのtrunk (2.6.0-dev) にマージし、昨日TD Tech Talk 2018で以下のような内容の発表をしました。 speakerdeck.com まだそれほど速くできていないということもあり、私はTwitterでのみ共有して満足していたのですが、海外の方がいくつか記事を書いてくださいました。 Playing with ruby's new JIT: MJIT - John Hawthorn Ruby’s New JIT – Square Corner Blog – Medium とても丁寧に書かれているので、私の記事がわかりにくければ

    Ruby 2.6にJITコンパイラをマージしました - k0kubun's blog
  • VMに手を加えずRubyを高速化するJITコンパイラ「YARV-MJIT」の話 - k0kubun's blog

    先日のRubyKaigi 2017のLTではLLVMベースのCRuby向けJITコンパイラLLRBの話をしました。 5分はちょっとJITの話をするには短かかったですね。 LLRBをふまえた、Cのコード生成への軌道修正 さて、上記の資料にある通り、CRubyのJITにおいてはメインの高速化対象が既に存在するCのコードになるため、 開発の早い段階でパフォーマンスにインパクトを持てるとすればLLVM Passの順番を変えるくらいで、 LLVM IRを直接生成しても最適化上のメリットがほとんどないのでその部分はMJIT と同じくCのコードを生成するように変更したい、という話をした*1。 で、LLRBはC拡張として作るべくちょっと不思議な努力をいろいろやっており、 それらの設計はやってみた結果(コアに直接変更を加えるのに比べ)デメリットの方が大きいと思ったので、 LLRBの失敗を全て生かしつつ、今回

    VMに手を加えずRubyを高速化するJITコンパイラ「YARV-MJIT」の話 - k0kubun's blog
  • CRuby向けのLLVMベースのJITコンパイラを書いている話 - k0kubun's blog

    LLRBというRuby向けのメソッドJITコンパイラを書いている github.com RubyKaigi 2015の最後のキーノートで@evanphxが「LLVMでCRubyのコードをインライン化するメソッドJITを実装したら速いんじゃね」みたいな発表をしていたのを覚えているだろうか。 LLRBというのはまさにそれを実装しているプロジェクトであり、少なくとも現時点で「LLVMでCRubyのコードをインライン化するメソッドJIT」と言える状態まで実装でき、ものによっては効果が出る状態になったので公開した。 なんで書いてるの 言語を自分で実装するとその言語に関する理解が大分深まる、というのをHamlの実装とかCコンパイラとかで体験していて、僕が一番好きな言語はRubyなのでRubyでもそれをやっておきたい、というのがあった。また、Rubyは遅いと言われがちだが、どこに改善可能な点が眠っている

    CRuby向けのLLVMベースのJITコンパイラを書いている話 - k0kubun's blog
  • Itamaeのmruby実装「mitamae」が大体いい感じになった話 - k0kubun's blog

    Roppongi.rb #2 で「mitamae」について話してきた Roppongi.rb #2が "Infrastructure x Ruby" をテーマに開催され、そこで RubyなしでItamaeレシピを実行できる「itamae-go」を作った - k0kubun's blog 話と pure mrubyで実装されたItamae「itamae-mruby」を作った - k0kubun's blog 話をしてきた。 いいたかったことはスライドの通りだけど、枠が15分でいろいろ漏れた話を書いておく。 mitamaeの現状について なんでitamae-mrubyからMItamaeに変えたの というか一昨日までmitamaeはitamae-mrubyという名前だった。エエー。変えた理由は真面目な奴がいくつかあるんだけど、あえて不真面目な奴だけ書くと、名前が微妙なソフトウェアは流行らない気が

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