【シンガポール=吉村英輝】タイ北部チェンライ郊外の洞窟内で6日未明、地元サッカーチームの少年ら13人の救出作業中だった、元海軍特殊部隊員のボランティア男性(38)が死亡した。救出作業に伴い死者が出たのは初めて。チェンライ県副知事が同日、記者会見で明らかにした。 男性は救出作業のための空気ボンベを運搬し、約5時間かかる帰り道を戻る途中だった。救助活動で多くの人間が入ったため、洞窟内の空気の酸素濃度は低下しているという。男性は徒歩中に酸欠で、意識不明になった可能性がある。仲間が洞窟内で蘇生を試みたが息を吹き返さず、病院に搬送され死亡が確認された。 当局は事態を重視し、洞窟内に酸素を送り込むためのホースの設置に向けた作業に6日、着手した。 軍によると、栄養不良などから、少年2人とコーチが衰弱しているという。 少年らの救出方法では、外部から通じる穴を掘る方法もあるが、適当な場所はまだ見つかっていな