スマート農業に関する情報が中国に不正に流出。最適な環境での農作物栽培を可能にするプログラムに関する情報が、勤務していた中国人男性によって国内の電子機器メーカーから海外に流出したという報道があった。事情聴取が行われるなど捜査が進む中で、被疑者が国外に出国したために逮捕が困難になった上、中国人民解放軍との繋がりがあったことも明らかになった。 新型コロナウイルス感染症やロシア・ウクライナ情勢に端を発した物資不足の中で、食料自給率や農業就業人口の減少と言った課題が国内で改めて浮き彫りになっている。このような状況からも、農業分野における課題解決にも寄与する可能性のある技術情報の海外流出は由々しき事態だ。今、日本企業の成長のカギになる知的財産の価値と企業の対応が改めて問われている。 脅かされる日本企業の「価値ある財産」 筆者が勤務するパロアルトネットワークスが、世界各地のエグゼクティブ(CxOレベル)