学校で習う「日本史」のイメージは、いわゆる“暗記科目”の一つではないでしょうか。そこで、『歴史をなぜ学ぶのか』を上梓した東大教授・本郷和人氏は、高校で使う日本史の教科書を執筆する際に「物語性」を重要視したといいます。歴史を学ぶ上で意識したい、歴史と物語の違いとは一体何でしょうか。 1960年、東京都生まれ。東京大学史料編纂所教授。文学博士。東京大学、同大学院で、石井進氏、五味文彦氏に師事。専攻は日本中世政治史、古文書学。『大日本史料』の編纂に携わる。主な著書に『中世朝廷訴訟の研究』(東京大学出版会)、『新・中世王権論』(文藝春秋)、『天皇はなぜ生き残ったか』(新潮社)、『日本史のツボ』(文藝春秋)、『壬申の乱と関ヶ原の戦い』(祥伝社)、『軍事の日本史』(朝日新聞出版)、『北条氏の時代』(文藝春秋)などがある。 歴史、とりわけ日本史というと読者の皆さんはどんなイメージを持たれているでしょうか
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