国際石油開発帝石は15日、10%の権益を持つイラン・アザデガン油田から撤退することでイラン側と合意した、と発表した。イラン側から違約金請求などはない、という。 同油田を巡っては、米政府が核兵器開発問題を抱えるイランへの制裁強化のため、日本に撤退を求めていた。同社は撤退理由について「米国の制裁対象になると、資金調達に米国の金融機関を使えなくなり、大変なことになる」と説明した。 同油田へのこれまでの投資額は125億円で、まだまったく回収できていない。ただ、半分は既に損失に備えて引き当て済みで、業績への影響は軽微だ、としている。今後も投資した資金をイラン側から回収できるよう努力するという。同油田は2008年から試験的な生産が始まっているが、日本にはまだ入ってきていない。 同社は04年に75%の権益を取得したが、イランの核開発疑惑に対する国際的な批判の高まりを受け、権益を10%に縮小させてい