LiDARは、レーザーなどの光を対象物に照射し、その反射光から対象物までの距離や輝度を測定する。対象物をスキャンして得た多数のポイントの座標値と、それに付随する輝度などの測定データを点群データに変換して、対象物を画像化する。NECはこの技術を応用し、異常検知エンジンを開発。同エンジンを搭載した巡視点検システムで画像を分析し、周辺と異なる輝度や過去データと異なる形状・輝度を検知して異常を知らせる。 この仕組みでは、異常値に関するデータの学習・蓄積がなくても異常を見つけられる。そのため、不具合の発生頻度が低く、異常値のデータを収集するのが難しい設備で、巡視点検に代わる手段としての活用が期待できるという。 同社は、東北電力ネットワーク総合研修センター(福島県相馬市)の研修用変電設備に、同エンジンを用いた巡視点検システムを導入。2019年8月から、技術検証を実施した(図2)。LiDARから20m以
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