多くの米国企業に続いて、IBMも中国での一部事業の閉鎖を決定した。同社の経営陣は、他の企業と同じように不吉な兆しをはっきり感じ取っている。数十年にわたって事業を展開してきた企業にとって、閉鎖は厄介で出費がかさむものであり、専門知識とビジネスセンスの喪失は中国にとって何の助けにもならない。だが問題は、中国の習近平国家主席が不吉な兆しを感じ取れるかどうかだ。 IBMは8月末に、中国法人の従業員を集めたオンライン会議で一部事業の閉鎖を明らかにした。同社は中国の研究開発(R&D)部門を閉鎖する。その穴を埋めるために、インドで研究者とエンジニアを増やすつもりだ。中国法人の何人の従業員に移籍の声がかかったのかは明らかではない。 中国市場に参入した40年前、IBMは中国を主要な成長市場だとみていた。しばらくの間、同社は中国で最大の電気通信事業者の1社で、現地の大手行やエネルギー企業を顧客としていた。だが