緊急会見で語られた社長交代の理由 インターネットイニシアティブ(IIJ)は3月28日、財務省の前事務次官で同社特別顧問の勝栄二郎氏(62)が6月末に社長兼COOに就く人事を内定したと発表した。創業者で現社長の鈴木幸一氏(66)は会長兼CEOに就き、ともに代表権を持つ2頭体制となる。 財務次官OBが金融機関などを除く上場企業の社長に就任するのは極めて異例のことだ。しかも勝氏は「大物財務次官」と評されてきただけに、IIJが同日開いた両氏による緊急会見にはテレビや一般紙の記者の姿も目立った。 会見の全容については既に多くの報道がなされているので他稿に委ねるとして、ここでは今回の社長交代の背景と目的にフォーカスしながら、その意味について考えてみたい。 会見ではまず鈴木氏が社長交代の背景と理由についてこう語った。 「今年で創業21年目を迎えたIIJは、当初国内に存在しなかったインターネットを持ち込ん