福岡市・天神の中心部にある大名小学校の閉校が約1年後に迫った。1873年に開校し、多くの著名人を輩出した伝統校。歴史を重ねてきた校舎の保存や解体を含め、閉校後の跡地利用について市の方針は決まっていない。都心の“一等地”だけに、有効利用を望む市民の動きも活発化している。 大名小の敷地面積は約1万2千平方メートル。「天神は九州、アジアへのさまざまな情報の発信拠点。住んでいる人だけではなく、働く人、遊びに来る人など、みんなで学校の今後を考えていきたい」。閉校後の在り方を考える市民グループ「KEYS FOR KEY実行委員会」の山崎基康委員長(28)は力を込める。 メンバー約30人のうち、地元の住民や同校卒業生は3分の1程度。同市東区に住む建築家の山崎委員長をはじめ、大半が20〜30代の若い世代だ。ホームページやワークショップを開いて、跡地利用のアイデアを募るとともに、「文化的・建築的価値が高