COVID-19の流行によって、2020年は世界的な混乱に陥った。その影響で国内スタートアップの資金調達の大幅減少が懸念されたが、2020年上半期は予想に反して件数、総額ともに昨年対比で増加という結果になった。ファンド設立動向など懸念点はいくつかあるものの、特にレイターステージの投資家属性は多様化し、この環境下でも資金調達件数・金額が縮小しなかったということは、日本のスタートアップの資金調達市場は安定成長期に入ったとの見方も出来る。 2020年上半期は調達額・社数増加2020年上半期の国内スタートアップ資金調達額は1969億円。好調だった前年4976億円と比較すると40%程度の規模と一見後退したかのようにみえる。しかし、2019年8月29日時点で集計した2019年上半期調達額が1675億円だったことから、実態としては前年を上回るペースで推移している(※1)。なお、INITIALでは資金調達