見積もりについて議論するときに,最初に困る問題は「見積もりのタイミング」を表す言葉が決まっていないことです。 言うまでもなく見積もりの精度や見積もり方法は,その時点で得られる情報量によって変わってきます。 例えば建設業界などでは,「超概算見積もり」→「予算見積もり」→「確定見積もり」といった言葉が使われています。これらの言葉は見積もりの精度(±○%)と一体になって使われているようです(最近は5段階)。 「超概算」や「予算」「確定」――。ソフトウエア開発の見積もりにも同じ言葉が使えればよいのですが,予算化の時期や施工期間の長さが異なるのでなかなかそうはいきません。ソフトウエア開発の場合,コーディングと言っても様々な技術的な問題を解決する必要がありますから,まぎれもなく設計作業です。つまりソフトウエア開発プロジェクトは,ずっと設計をやっているようなもの。従って,確定見積もりという言葉はなじみま
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