【ソウル=名村隆寛】韓国政府は21日、南北交流協力推進協議会を開き、国連児童基金(ユニセフ)や世界食糧計画(WFP)を通して北朝鮮に800万ドル(約8億9000万円)相当の人道支援を実施することを決めた。対北支援は文在寅(ムン・ジェイン)政権下では初めて。 韓国統一省は「支援の時期と規模は南北関係の状況などを総合的に考慮し進めていく」としており、実施時期は未定。同省では「政治状況と人道支援は別」とし、従来の韓国政府の立場を繰り返した。支援は乳幼児や妊産婦が対象で、ワクチン、医薬品、栄養改善事業などという。 韓国政府は今月14日に対北支援の方針を表明。北朝鮮は翌15日に中距離弾道ミサイル「火星12」を発射した。安倍晋三首相は同日、文大統領との電話会談で、支援時期を考慮するよう伝えていた。