2020年3月2日 東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU) 1. 発表概要 従来より、数論幾何の分野では、有理数のみを係数にもつ方程式で与えられた一群の幾何的対象につき、対応するモジュラー形式が存在することが知られてきました。東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU) の渡利 泰山(わたり・たいざん)准教授と Kavli IPMU 客員科学研究員を兼ねる中東工科大学 (Middle East Technical University Northern Cyprus Campus) の近藤智 (こんどう・さとし) 氏は、そのモジュラー形式が何者なのか?という問いに取り組み、虚数乗法のある楕円曲線というクラスの幾何的対象の場合に、そのモジュラー形式が超弦理論でその楕円曲線を対象空間とする場合の観測可能量として表されることを発見し