欧州SAPのERP(統合基幹業務システム)パッケージを使って基幹系システムを構築している約2000社のユーザー企業が憂鬱な事態に直面している。あと7年のうちに必ず基幹系システムを刷新しなければならない「2025年問題」に直面しているからだ。それまでに、ユーザー企業は新製品である「S/4HANA」に移行するか、SAP製品の利用を止めて基幹系システムを再構築するか、決断しなければならない。SAPユーザーが今、何を考え、今後どうするべきか。関係者への取材を基に徹底検証する。 2025年の標準サポートの終了に伴い、SAPのERPパッケージ「SAP ERP」や、ERPにSCM(サプライチェーン管理)やCRM(顧客関係管理)を加えた統合パッケージ「SAP Business Suite」のユーザーは基幹系の刷新を検討しなければならなくなっている(以下、SAP ERPとSAP Business Suite