最近、「探究型学習」が重視されているそうですね。読者である高校生のみなさんの学校でも実施されていることでしょう。筆者は詳しくないですが、スーパーサイエンスハイスクール(以下、SSH)制度の波及効果ということでしょうか。生徒が何か課題を見つけてそれについて意見交換しながら答えを検討し発表をするという、研究に似た一連の活動を言うそうです。これはこれで結構なことだと思います。各々の関心や問題意識を基に調べまとめ発表するのは、いい訓練になるでしょう。 一方で気になることもあります。これは本当に「探究」なのかと。 何か対象を定めてそれについて調べ、まとめることは「調査」です。図書館で書物や図鑑、あるいはインターネットで検索すれば大抵のことはわかるでしょう。実験や観察という手法を導入しようが、教師がティーチャーではなくファシリテーターとして関与しようが、それはそれなりに調べ方や議論の仕方、発表の仕方と