韓国ブームの流入を危惧する金正恩総書記 Bloomberg 北朝鮮で、「“韓流”の影響による言葉の乱れ」が問題視されている。1月中旬に開かれた最高人民会議(国会)で制定された「平壌文化語保護法」は、朝鮮労働党が対策に躍起になっていることを示すものだ。ドラマ「愛の不時着」にも、韓流ドラマにはまって最前線での監視任務をおろそかにする北朝鮮軍兵士が登場する。本当に最前線でそんなことがあるのかは疑問だが、絵空事とまでは言い切れない。北朝鮮における韓流人気は、実に20年近く前から続いている。その歴史と実態について、まとめてみたい。 韓国ではソウル方言を基にした標準語が放送などで使われるが、北朝鮮では平壌方言を中心にした公用語「文化語」が使われる。もともとある地方ごとの違いに加え、70年を超える分断の歴史の中で南北の言葉遣いには随分と差が出てきた。そのことを改めて感じさせるニュースだとも言える。 北朝