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ブックマーク / book.asahi.com (9)

  • 奇怪な幻想世界を支えるSF的思考 酉島伝法さん「奏で手のヌフレツン」インタビュー|好書好日

    酉島伝法さん=山崎聡撮影 酉島伝法(とりしま・でんぽう)作家、イラストレーター 1970年大阪府生まれ。2011年「皆勤の徒」で第2回創元SF短編賞を受賞して作家デビュー。2013年刊の連作集『皆勤の徒』で第34回日SF大賞、2019年刊の第一長編『宿借りの星』で第40回日SF大賞を受賞。独特の言語感覚を備えた作品は海外でも高く評価されている。他の著書に『るん(笑)』『金星の蟲』『旅書簡集 ゆきあってしあさって』(高山羽根子・倉田タカシと共著)など。 だんじりで映画「スピード」をやってみたら ――『奏で手のヌフレツン』は2014年に発表された同名の短編(『書き下ろし日SFコレクション NOVA+ バベル』所収)を長編化したものです。 短編版を発表した直後に、担当さんからお話をいただきました。『皆勤の徒』のような連作短編の形ではなく、短編版をもとにした長編にしませんか、と。僕としても思

    奇怪な幻想世界を支えるSF的思考 酉島伝法さん「奏で手のヌフレツン」インタビュー|好書好日
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    sakstyle 2024/01/13
  • 「絵画の解放」書評 モダニズムと米文化の折衝関係|好書好日

    絵画の解放 カラーフィールド絵画と20世紀アメリカ文化 著者:加治屋 健司 出版社:東京大学出版会 ジャンル:芸術・アート 「絵画の解放」 [著]加治屋健司 20世紀アメリカ美術で重要な一角を占める「カラーフィールド絵画」をめぐる一冊。抽象絵画ではあるが難解ではなく、文字通り色の面が持つ力が最大限に発揮されている。左上の書影でも片鱗(へんりん)は伝わるはずだ。それにしてもなぜ「解放」なのか。鍵は副題にある。「~と20世紀アメリカ美術(史)」にはせず「~と20世紀アメリカ文化」としたところに著者のもくろみがある。つまり解放とは該当する絵画群の美術ないし美術史からの解放なのだ。 そのために著者はまずカラーフィールド絵画を拘束していたモダニズムの美術批評がいかなるものであったかについて精緻(せいち)に論ずる。次いで、そのモダニズムの美術批評そのものが実は一枚岩でなかったことを検証し、両者を足場に

    「絵画の解放」書評 モダニズムと米文化の折衝関係|好書好日
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    sakstyle 2024/01/06
    “とりわけインテリアデザインのなかで、これらの絵画がいかに擬態(ぎたい)され「協働」したか” 美術ないし美術史からの解放
  • 鈴木まもるさん「鳥は恐竜だった」インタビュー 進化のカギは「巣」にあった!?|好書好日

    鈴木まもるさん 鈴木まもる(すずき・まもる)画家、絵作家、鳥の巣研究家 1952年東京都生まれ、東京芸術大学中退。86年より伊豆半島在住。「黒ねこサンゴロウ」シリーズ(偕成社/文・竹下文子)で赤い鳥さし絵賞、『ぼくの鳥の巣絵日記』(偕成社)で講談社出版文化賞絵賞、『ニワシドリの秘密』(岩崎書店)で産経児童出版文化JR賞、『あるヘラジカの物語(あすなろ書房/原案・星野道夫)で親子で読んでほしい絵大賞を受賞。他にも『ピン・ポン・バス』(偕成社/文・竹下文子)、「せんろはつづく」シリーズ(金の星社/文・竹下文子)、『みんなあかちゃんだった』(小峰書店)など著書多数。 公式ホームページ:鳥の巣研究所 鳥の巣を造形的な視点から見る ——鳥の巣研究はいつ、どのようなきっかけで始めたのですか。 子どもの頃から動植物が好きでしたが、実際に鳥の巣を目にするようになったのは、静岡の伊豆の山で暮らし始め

    鈴木まもるさん「鳥は恐竜だった」インタビュー 進化のカギは「巣」にあった!?|好書好日
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    sakstyle 2022/10/27
    絵本作家の鈴木さん。35年前に伊豆に移り住んでから鳥の巣を収集するように。恐竜から鳥への進化の過程を巣という観点から描く絵本。面白そう。
  • 「フランス革命史」書評 庶民の記録で跡づける多様な姿|好書好日

    ISBN: 9784560098950 発売⽇: 2022/06/29 サイズ: 19cm/497,98p 「フランス革命史」 [著]ピーター・マクフィー 「市民革命」という言葉はやめませんか。数年前、ある思想史事典の編集委員で連名記事をつくる際、そう申し入れたことがある。日語のこの言葉には独自のニュアンスがあるにせよ、西洋語では「ブルジョワ革命」と翻訳するしかない言葉だからだ。日の教科書のように、西洋近代の政治変動をこの言葉で一括するのは、欧米ではごく稀(まれ)だ。 フランス革命を「ブルジョワ革命」とみなす通説にフランソワ・フュレが批判を寄せてから、半世紀ほどの年月を経た。階級闘争史観の次の次はどうなっているか。2016年にイエール大学出版局から原著が出版されたこのは、この問いに一つの方向性を示している。新旧の膨大な革命史研究の成果をバランスよく折衷的に吸収しながら、平易に、テンポ

    「フランス革命史」書評 庶民の記録で跡づける多様な姿|好書好日
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    sakstyle 2022/08/29
    「各地の農民や職人らの日記や手紙、流行唄、陳情書をふんだんに活用」「パリを中心とする歴史叙述を脱している。庶民の記録をひもとく手法は、さらに、各地の多くの女性が主体的に行動した痕跡を可視化した」
  • 佐藤究さん「テスカトリポカ」インタビュー 暗黒の資本主義と血塗られた古代文明が交錯する、魔術的クライムノベル|好書好日

    佐藤究(さとう・きわむ)作家 1977年福岡県生まれ。2004年、佐藤憲胤名義の『サージウスの死神』が第47回群像新人文学賞優秀作となり、作家デビュー。しばらく純文学作家として活動した後、16年『QJKJQ』で第62回江戸川乱歩賞を受賞。佐藤究名義で再デビューを果たす。18年『Ank: a mirroring ape』で第20回大藪春彦賞と、第39回吉川英治文学新人賞を受賞。『テスカトリポカ』は前作以来約3年半ぶりとなる待望の新作。 コーマック・マッカーシーを指針として ――『テスカトリポカ』はメキシコのカルテルに君臨した麻薬密売人バルミロ・カサソラが、潜伏先のジャカルタで日人臓器ブローカーと知り合い、神奈川県川崎市で心臓売買のための組織を作りあげていく……という衝撃的内容のクライムノベルです。前作『Ank: a mirroring ape』から約3年半ぶりの長編となりますが、執筆の経緯

    佐藤究さん「テスカトリポカ」インタビュー 暗黒の資本主義と血塗られた古代文明が交錯する、魔術的クライムノベル|好書好日
  • オキシタケヒコとは何者か 理詰めでダマす企み、SFラノベ「筺底のエルピス」|好書好日

    オキシタケヒコさん 今年1月、約1年半ぶりに6巻が出たシリーズが始まったのは、2014年冬。通常約4カ月ごとに新刊を出すライトノベル業界にあって、このペースは珍しい。次第に厚みを増すことになる物語は、こうして幕を開ける。 東洋では鬼、西洋では悪魔と呼ばれた存在の正体は、異次元からやってくる「殺戮因果連鎖憑依体(さつりくいんがれんさひょういたい)」だった。それは人間に乗り移り、宿主を殺人へと駆り立てる。やっかいなことに、凶行を止めるべく宿主を殺害しても、殺した人間へとすぐさま乗り移ってしまう。しかも、絶え間なく増え続ける鬼により、人類は未来で絶滅する運命にある。 絶望的な物語で主役となるのは、空間を囲んで時間を止める能力「停時フィールド」と、入り口と出口の2点をつなぐ「ワームホール」を使って鬼退治をする組織のメンバーたち。それらをいかにして組み合わせ、危機を乗り越えていくかが主眼となる。 ネ

    オキシタケヒコとは何者か 理詰めでダマす企み、SFラノベ「筺底のエルピス」|好書好日
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    sakstyle 2019/03/14
    “物語やキャラクターの作り方は「まず最後の一番大きな箱があって、そこから逆算するかたちで小さな箱を内側にどんどん詰めていく」”
  • 日本SF大賞2度受賞の作家が生み出した〝レイゴウキン〟とは 飛浩隆さん8千字インタビュー|好書好日

    はるかなる未来――。「特種楽器」の技芸士トロムボノクは、特異体質の美少年シェリュバンと一緒に宇宙を旅している。2人は老商人に誘われ、ある惑星へ。そこでは、およそ70万個の鐘を1千人の奏者が鳴らす巨大なカリヨン(組み鐘)が「埋蔵楽器」として眠り、首都の開府500年を記念して、今しも打ち鳴らされようとしていた……。 ――『零號琴』の構想は初めての長編『グラン・ヴァカンス』(2002年)の刊行前からあったそうですね。いつごろからだったのでしょうか。 正確な時期は覚えていないです。すでに消えてしまった高度な文明があって、それがあちこちの星に楽器をたくさん残していて。ぼんやりとしたイメージでは、建物大の変な楽器がたくさんある。パイプオルガンみたいなものとか、いろんな変な音が出るものがたくさんあり、それを修理して回る主人公と、お話をかき乱す相棒がいて……みたいな感じになれば楽しいだろうなという、その程

    日本SF大賞2度受賞の作家が生み出した〝レイゴウキン〟とは 飛浩隆さん8千字インタビュー|好書好日
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    sakstyle 2019/01/15
  • asahi.com(朝日新聞社):磁力と重力の発見(1〜3) [著]山本義隆 - ゼロ年代の50冊 - BOOK

    磁力と重力の発見(1〜3) [著]山義隆[掲載]2010年4月25日■〈遠隔力〉に着目する大きな歴史観 予備校の教室に入ってきたその教師は、ひげ面に炯眼(けいがん)。パワフルな話し方は、まるでアジ演説。「文楽人形みたい」。当時高校生で、授業を受けていた評論家の山形浩生さんは、そんなことを思っていた。 教師が教える“受験物理”も異色だった。 「受験問題を解くのだから、普通、公式からどんどん移項して解いていきますよね。でも先生は無意味な移項をすると、『それは物理じゃない、算数だ。物理の公式とは、ものごとの因果律を表現する式なんだ』と言っていました」 その教師が山義隆さんだった。 いまや全世界が包み込まれている世界認識の枠組み、それが近代西洋に生まれた自然科学だ。その思考の枠組みはどう成立したか――。磁力と重力という〈遠隔力〉に着目、発見過程を歴史的に追跡した。圧巻は中世、ルネサンス期への言

  • asahi.com:三島賞選考委員、総入れ替え 平野氏は最年少32歳 - 出版ニュース - BOOK

    三島賞選考委員、総入れ替え 平野氏は最年少32歳 2007年06月29日 芥川賞に対抗して創設され、今年で第20回を迎えた三島由紀夫賞が、来年から5人の選考委員を総入れ替えする、と主催する新潮文芸振興会が29日、発表した。新委員は小川洋子、川上弘美、辻原登、平野啓一郎、町田康の各氏。委員全員が交代するのは初めて。32歳の平野氏は、これまでの選考委員で最年少となる。 この記事の関連情報をアサヒ・コム内から検索する キーワード入力

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    sakstyle 2007/06/30
    新委員は小川洋子、川上弘美、辻原登、平野啓一郎、町田康の各氏。/ちなみに芥川賞は池澤夏樹、石原慎太郎、小川洋子、川上弘美、黒井千次、高樹のぶ子、宮本輝、村上龍、山田詠美
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