県内で図書館の本が、故意に破られたり、ペンなどで書き込みをされたりするケースが相次いでいる。不特定多数の人が利用するため、いつ破損したのかを特定するのは難しく、図書館職員も頭を抱えている。貸し出した場合は返却期日を守らない人も多く、2007年度の個人への貸し出し冊数が都道府県立図書館でトップだった県立図書館(岡山市)では、はがきや電話などで年間約2万件の催促をする事態に。関係者は「図書館の本は、みんなの財産。大切に扱って」とモラル向上を呼びかけている。 破損で目立つのは、ページを切り取ったり、破ったりするもの。料理のレシピや、週刊誌のグラビア写真、旅行本に付いた地図のほか、歴史本の絵や地図などをカッターで丁寧に切り取られることも。ある図書館では20ページ程度がまとめて切り取られ、新たに借りようとした利用者から指摘されたこともあったという。 また、ペンなどで線を引いたり、熱いものを載せて表紙