1972年音楽雑誌『ロッキングオン』を創刊。1978年には全面投稿雑誌『ポンプ』を創刊――橘川幸夫さんは、インターネットが生まれる前からさまざまな参加型メディア開発をしてきた人だ。1980年代にパソコン通信が始まるといちはやく参加。その後、日本のインターネット黎明期を拓くことになる人たちと交流し大きな影響を与えた。ちなみに、『ガジェット通信』発行人・深水英一郎も、かつて橘川さんに背中を押されて『まぐまぐ』を開発している。 橘川さんは、いつも見通しのいい場所に立っている。そして、新しい時代の風を全身に受け止めて「あっちがスゴイんだよ」「これがスゴイんだよ」とすごい早口で語り歩く。しかも、言葉の密度もギュウギュウなのである。ひとりで聴くのはもったいないから録音しちゃえ! というわけで、橘川さんに会うたびにレコーダーを回すことにした。インタビューには特にテーマは設けていない。橘川さんを聴くことは