Science a Go Go記事およびユタ大学のプレスリリースより。同大学のPaolo Gondoloらの研究によると、130億年ほど前に宇宙に初めて現れた恒星は、太陽の400から20万倍もの幅を持つ人間に見えるような光を発しない暗黒の星("Dark Star")であった可能性があるという。ビッグバンから8000万年から1億年ころの宇宙で出現したというこのダークスターとは、ダークマターの一種であるニュートラリーノが互いに反応しあうことでクォークや反クォークを生成し、それがさらに反粒子やガンマ線といった放射線となって放出される星であったという。水素とヘリウムからなるガス雲が冷えて収縮することで通常の星が形成されたと考えられてきたが、この過程にダークスターの発する熱が干渉したのではないかと考えているそうだ。来月のフィジカル・レビュー誌にもこの研究成果は掲載されるとのことである。